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東南アで流行の感染症 ジカ熱「小頭症と関連確認」 長崎大などが研究成果発表

研究成果を発表するモイ・メンリン准教授
研究成果を発表するモイ・メンリン准教授
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 東南アジア各国で広がっている蚊が媒介する感染症のジカ熱に関し、長崎大などのチームは、新生児の小頭症との関連を確認したとする研究成果をまとめた。これまで妊婦や胎児がジカウイルスに感染すると、死産や脳の発育不全が起きる傾向があると指摘されてきたが、研究チームは「実際の診断結果を添えて論文報告した例は珍しい」としている。論文は7月、英医学誌に掲載された。

 研究チームは2016年11月、ベトナム国内で小頭症の新生児とその家族、周辺住民から採取した血清を解析し、ジカウイルスを検出。母親が妊娠中期に発熱や発疹の症状があったとの診断データを踏まえ、「新生児の小頭症はジカウイルスの感染と関連性がある」と結論づけた。

 日本では、流行国から帰国した人以外の感染例は確認されていないが、研究チームリーダーを務めた長崎大熱帯医学研究所の長谷部太教授は「ジカ熱を媒介する蚊の生息地域は拡大している」と指摘。その上で「日本を含め、ジカ熱の流行地域が広がる可能性がある」としている。

 同研究所のモイ・メンリン准教授は「ジカ熱に有効なワクチンがないため、蚊に刺されないのが何よりの予防」と強調。流行国に渡航する人は、虫よけスプレーの活用や長袖長ズボンの着用を呼び掛けている。

 メンリン准教授によると、ジカウイルスに感染しても7割の人は症状が出ないが、残り3割に発疹や38・5度以下の発熱があるという。世界保健機関(WHO)は、世界中で年間300万~400万人の患者が発生していると推定している。


=2017/08/24付 西日本新聞朝刊=

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