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「トイレや食事で配慮受けられず」 難病患者が熊本地震で困ったこと 避難所よりも自宅や車中泊に

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 熊本県の難病患者などでつくる「熊本難病・疾病団体協議会」(中山泰男代表幹事、約千人)が、昨年4月の熊本地震で難病患者が困ったことについて聞いた調査結果をまとめた。避難所を避けて自宅や車中にとどまったり、トイレや食事で配慮を受けられなかったりした状況が浮かび上がった。

 国が指定する難病は、潰瘍性大腸炎やパーキンソン病など、原因不明で治療法がないなどの要件を満たす330疾患があり、患者は全国に約94万人いる。協議会は医療依存度が高い難病患者の災害対策に役立てようと、調査を実施。昨年7~9月、患者や家族1086人から回答を得た。

 地震後約1週間で主にいた場所は、自宅(昼50%、夜41%)、車内(昼11%、夜28%)が、避難所(昼10%、夜12%)より多かった。熊本市の市民アンケートで約7割が自宅から避難したと答えたのに比べると、難病患者は感染症対策が必要などの理由で自宅にとどまった割合が高い。

 困ったこと(複数回答)は、水57%、トイレ32%、睡眠24%、食事19%などが目立つ。病気のためにトイレが頻繁だったり、食事に制限があったりする人が避難所などで配慮を受けられなかったとみられる。

 自分の病気を周囲に伝えている人は66%、伝えていない人は25%。伝えていない方が「必要な支援が得られなかった」と答え、「病気の悪化」や「体調悪化」を起こした人が多かった。

 結果を分析した協議会副代表幹事で聖マリア学院大の谷口あけみ助教は「日常生活では周囲の支援が必要ない難病の人も、災害時は要支援者になりうるという想定が大事だ。普段から病気について周囲に伝え、理解を深めておくことも考えてほしい」としている。


=2017/08/21付 西日本新聞朝刊=

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