インフル患者 過去最多 283万人 A、B型同時流行 厚労省まとめ

 インフルエンザが猛威を振るっている。厚生労働省は26日、全国約5千カ所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数が、21日までの1週間で1医療機関当たり51・93人と、統計を取り始めた1999年以降で最多になったと発表した。1週間の患者は推計約283万人。鹿児島、宮崎、福岡の九州各県など、西日本を中心に大流行している。

 厚労省結核感染症課によると、大流行の原因は不明だが、例年だと2月から増えるB型の流行が1カ月ほど早まっており、A型の流行時期と重なったことなどが考えられるという。検出されたウイルスの割合が最も多いのは、2009年に新型として流行したA型。B型も同程度で、次いでA香港型の一種が続く。厚労省は「流行はピークを迎えつつある」としている。

 患者数は前週の26・44人から倍増し、全国で警報レベルに達した。都道府県別では、鹿児島が86・53人と最多。2位=宮崎(84・97人)▽3位=福岡(83・99人)▽4位=大分(82・40人)▽5位=佐賀(69・64人)▽6位=長崎(68・23人)▽8位=熊本(66・26人)と九州が目立った。

 患者の年齢別では、5~9歳が最も多い約59万人で、10代が約40万人、40代が約29万人、0~4歳が約27万人と続いた。学校や保育所など全国7536校・施設で休校や学級・学年閉鎖があり、前年同期(3765校・施設)の2倍以上に上っている。

 ●鹿児島、宮崎、福岡…九州突出 受験生への影響懸念も

 九州はインフルエンザ患者数が突出して多い。各県医師会などによると、例年2月以降に増えるB型の流行が早まった上、3学期の始まりと重なって学校などで一気に広がったとみられる。医師は「うがいや手洗い、人混みを避けるなどの予防を徹底して」と呼び掛ける。

 21日までの1週間の患者数が全国最多だった鹿児島県。鹿児島市の池田病院(小児科)の池田琢哉院長によると、年明けから1日約30人のインフルエンザ患者を診ており「例年よりかなり忙しい」。県医師会長でもある池田院長は「B型は大人では高熱などの症状が出ない人も多く、感染に気付かないまま出勤や外出をして感染を広げているかもしれない。症状が軽くてもマスクや“せきエチケット”を心掛けて」と注意を促す。

 全国3番目の福岡県(83・99人)は、新型インフルエンザが流行した2009年シーズンの最大値(63・62人)を大きく上回る。同県医師会の稲光毅理事(小児科)は「異様に多い。流行が長引く恐れもあり、今からでも予防接種をしていない人は受けてほしい」。

 患者数の急増を受け、小中学校の休校・学年閉鎖・学級閉鎖も拡大。鹿児島県は15~19日に95校、宮崎県も19日に40校と今季最多となった。26日も福岡県(政令市など除く)で89校、福岡市は48校に上った。宮崎県教委の担当者は「学校で一斉にマスクを着けさせるなど感染を防ぐ努力をしている。受験生に影響が出ないことを祈るばかり」と流行の長期化を心配した

=2018/01/27付 西日本新聞朝刊=

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