8人に1人の「国民病」慢性腎臓病 早期発見、生活習慣改善を 福岡市で公開講座

慢性腎臓病の予防や治療について語り合ったシンポジウム
慢性腎臓病の予防や治療について語り合ったシンポジウム
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 成人の8人に1人が患っているとされる慢性腎臓病(CKD)。「新たな国民病」ともいわれるCKDについて考える公開講座(福岡県医師会・西日本新聞社共催)が20日、福岡市・天神であり、約170人が参加した。小倉記念病院(北九州市)の金井英俊副院長が講演し「慢性腎臓病は現段階では完治できないが、進行を遅らせることはできる。なるべく人工透析を回避できるよう、食事、薬物療法、生活習慣の改善という三位一体の治療が大事」などと語った。

 CKDは(1)タンパク尿や血尿などの尿異常(2)腎機能を表すeGFR(推算糸球体ろ過量)が60未満-のうち、いずれかが3カ月以上続く状態を指す。全国に1330万人いると推計され、重症化すると人工透析が必要になる。ただ、重症化するまで症状がないため、放置する人が多いという。

 金井医師は、人工透析の原因として糖尿病(43%)、慢性腎炎(17%)、動脈硬化(14%)の順に多いと指摘。CKDの患者の多くも、高血圧や高脂血症などを伴っているとみられ、生活習慣病の予防と治療の必要性を訴えた。

 また、塩分やカリウム、タンパク質の取り過ぎに気を付けるなど、バランスの取れた食生活の重要性を強調。腎機能を悪化させる脱水や風邪、貧血などの予防▽お薬手帳を活用して糖尿病薬や抗生剤、サプリメントなどの薬の適正使用-なども心掛けるよう促した。

 シンポジウムに参加した県医師会の中村秀敏理事は「年1回の健康診断で早期発見できる。健診で異常を指摘されたら、自覚症状がなくてもなるべく早く腎臓専門医を受診してほしい」と呼び掛けた。

=2018/02/04付 西日本新聞朝刊=

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