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被災協新会長に田中さん 8代目 [長崎県]

ノーベル平和賞発表後、谷口稜曄さんの遺影を手に涙ぐむ長崎原爆被災者協議会長の田中重光さん(左)
ノーベル平和賞発表後、谷口稜曄さんの遺影を手に涙ぐむ長崎原爆被災者協議会長の田中重光さん(左)
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 長崎原爆被災者協議会は6日の理事会で、8月に亡くなった谷口稜曄(すみてる)さんの後任となる8代目の会長に副会長の田中重光さん(76)=長崎市=を選出した。任期は谷口さんの残任期間の2019年6月まで。

 記者会見した田中さんは「先輩や先代の谷口さんが苦労して築いてきた被爆者運動を引き継いで、核兵器廃絶へ力を尽くす」と強調。核兵器禁止条約に日本政府が署名を拒否していることについて「唯一の戦争被爆国なのに、署名も批准もしないことに、腹の底から怒りがこみ上げる」と語気を強めた。衆院選では北朝鮮情勢を巡る安全保障も争点になっていることについては「米国に働きかけて対話することこそ日本の役割だ」と指摘した。

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 ノーベル平和賞「ICAN」授賞「非常に喜ばしい」 田中会長一問一答

 被爆者が求め続けた核兵器廃絶を後押しする大きな光が当てられた。6日に発表された国際非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のノーベル平和賞授賞。奇しくもこの日、長崎原爆被災者協議会の新会長に就任した田中重光さん(76)=長崎市=は8月に死去した前会長、谷口稜曄さんの遺影を手に発表の瞬間を見守り「非常に喜ばしい」と語り、目を潤ませた。報道陣との主なやりとりは次の通り。

 -ICANが授賞したとの一報を受けての思いは。

 「日本原水爆被害者団体協議会が受賞できなかったことは残念だが、私たちと一緒に核兵器廃絶運動を進めてきたICANが授賞したのは喜びだ」

 -核廃絶への動きが評価された結果だ。

 「その点では非常に喜ばしい。ICANは今年の核兵器禁止条約を作るのに力を貸してくれた。大いに喜びたいと思う」

 「72年間、再び被爆者をつくらないという思いで、国内外で被爆体験の講話をしてきた。そのことが72年たって、世界の核兵器廃絶の流れになっていったんだと思う」

 -ICANの活動については、どんな思いを持っているか。

 「核保有国、核の傘に依存している国が一日も早く核兵器禁止条約に調印するように、一緒に活動していきたい」

 -谷口さんの遺影をどんな思いで持っていたか。

 「谷口さんは海外に25回も行って、自分の赤い背中(の写真)を見せて、被爆の実相を語ってきた。ICANがノーベル平和賞をもらったことは、喜んでいると思う」

 -谷口さんには、どんな声をかけたいか。

 「私たちの努力が一つ一つ実になっているんですよ、ありがとうございました、と言いたい」

=2017/10/07付 西日本新聞朝刊=

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