102歳の絵筆草花優しく 佐世保市の平田さん 90歳から300枚超「心が穏やかに」 [長崎県]

「絵を見て褒めてもらえるのが一番の喜び」と語る平田鶴枝さん
「絵を見て褒めてもらえるのが一番の喜び」と語る平田鶴枝さん
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 100歳を超えてなお人生を謳歌(おうか)する-。佐世保市白岳町の平田鶴枝さん(102)は90歳ごろから始めたという趣味の絵画を通じて、季節の草花や風景を描き続けている。入居する老人ホーム「白岳ホーム」には作品を飾るギャラリーもあり、優しい絵で周囲を和ませている。

 オレンジ色が鮮やかな柿や、白い花びらに赤いおしべが映えるカサブランカ。スケッチブックや画用紙に書きためた水彩画は「もう300枚以上はある」。絵を描くことで「夢中になって心がスーッと穏やかになる」と笑う。

 幼い頃から絵が好きだった平田さんだが、ずっと絵画からは遠ざかっていた。戦時中は海軍兵だった夫の留守を支え、5人の子どもを育てた。60歳になってから料理の腕を生かし同市黒髪町に食堂を出店。17年にわたり切り盛りし、高校生らで毎日にぎわった。

 絵を始めたきっかけはホームで開かれる絵画教室。「日々の楽しみに」と始めてからは、近くの生花店や公園に出かけるたびにスケッチを残すようになった。足腰が悪くなった後も近くに住む長男や孫に題材となる花や風景の写真をリクエスト。じっくりと観察して丁寧に色を付けるのがこだわりで、絵を見れば「その時の気持ちがよみがえる」という。

 入居する部屋からは赤い花を咲かせる木が見える。「花を見たらまた描きたくなるね」。もうすぐ来る春を待ち望んでいる。

=2018/02/09付 西日本新聞朝刊=

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