【長崎】知事選4日投開票 大村、松浦市区県議補選も

知事選最終盤を迎え、佐世保市の中心商店街で有権者に支持を訴える候補者=2日午後2時すぎ
知事選最終盤を迎え、佐世保市の中心商店街で有権者に支持を訴える候補者=2日午後2時すぎ
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 知事選の投開票が4日に迫った。いずれも無所属で、現職の中村法道氏(67)=自民、公明推薦、民進支持=と、新人の原口敏彦氏(56)=共産推薦=は選挙戦最終日となる3日、有権者が最も多い長崎市を中心に支持を訴える予定。

 ともに離島など県内隅々に足を運んだ。中村氏は自公の組織力を生かして連夜集会を開催し、陣営幹部は「組織票は固めた」。原口氏は共産支持者に加えて無党派層への浸透を狙い、ビラ配りや繁華街を歩いた。

 県選挙管理委員会発表の1日までの期日前投票者数は10万9491人で、前回同時期より3万88人多い。

 県議補選の大村市と松浦市の両選挙区(被選挙数各1)も4日投開票される。大村市では、無所属新人で元市議の北村貴寿氏(44)=自民推薦、無所属元職で学習塾代表の松本洋介氏(41)=自民推薦、民進新人で元政治塾事務局長の牧山大和氏(38)が立候補。松浦市では、いずれも無所属新人で、社会福祉法人理事長の久枝啓介氏(46)、元市議会議長の高橋勝幸氏(68)、農業の石本政弘氏(63)が出馬している。

 有権者数は大村市7万7075人、松浦市1万9637人(1月25日現在、県選管調べ)。

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■有権者、反応は? 「より希望持てる政策を」 「蚊帳の外にいるようだ」

 4日に投開票を迎える知事選で、両候補は九州最速で進む人口減少への対策、地域活性化に向けた訴えに力を入れた。では有権者は候補の声をどう受け止め、何に期待し、一票を投じるのか。各地で聞いた。

 県基幹産業の一つである漁業関係者は「存続」すら危ぶむ。はえ縄漁業を営む五島市の60代男性は「周りは高齢者ばかり」。自分が住む地区の漁師は、一番若い30代が1人だけ。数年前より魚価は上がったが、燃料費が利益を圧迫、生活向上の実感はない。「長崎は水産県。漁業に携わりたい若者がもっと将来に希望が持てる政策を進めてほしい」と注文した。

 小中高の3人の子どもを育てる島原市有明町の主婦、宇土美和さん(44)は「出産や乳児期の支援は手厚くなっていると感じる」と話す一方、「島原半島は子どもを診てくれる病院が少ない」。症状が重くなれば諫早市の大規模医療機関に行く必要がある。同世代の働く母親の間では「病中、病後に子どもを預かる施設がもっと増えてほしい」という声が多いという。

 生活困窮者は、さらにシビアだ。長崎市で夫とともに“便利屋”を営む女性(44)は年収50万円で子ども3人を育てる。まきを炊いたり、量販店で食材が半額になる時間帯にまとめて購入したりして生活を維持している。「私たちに向けてどんな政策をしてくれるのか、伝わらない。蚊帳の外にいるようだ」

 若い世代はどう考えているか。佐世保市の高校3年落原慶志さん(18)は公務員志望。春から市内の専門学校で学ぶが、就職先は県外を検討中だ。公共交通網の再編で自宅方面の路線は廃止される恐れがある。若者の関心は「地下鉄などがあって便利」な都会に向く。投票に行くか「まだ迷ってる」。

 五島列島で宿泊業とレンタカー業を営む瀬川豊巳さん(54)は「都市圏からの交流人口を増やすことが振興の鍵」と力を込める。島には今夏の世界文化遺産登録が期待される教会遺産があり「都市部の観光客が島を訪れやすくなるような施策を実現してくれる人に投票したい」と語った。

 一方、平和や核兵器廃絶に関する議論が少ないことに不満の声も。被爆体験を語り、遺構を案内する長崎市在住の被爆者、田中安次郎さん(75)は「被爆県として、もっと具体的な内容を大きな声で訴えてほしい」と求めた。

=2018/02/03付 西日本新聞朝刊=

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