【長崎】長崎知事中村氏3選 無所属新人に大差 投票率最低36・03%

 長崎県知事選は4日投開票され、無所属現職の中村法道氏(67)=自民、公明推薦、民進支持=が、無所属新人で共産党長崎県委員会書記長の原口敏彦氏(56)=共産推薦=を大差で破り、3選を果たした。投票率は36・03%。過去最低だった前回を4・69ポイント下回り、九州7県の知事選でこれまで最低だった投票率(1996年鹿児島、37・66%)よりも低かった。

 前回と同じ顔触れで、中村氏の2期8年の評価、九州で最も速く進む人口減少への対応策が争点となった。

 中村氏は企業誘致による雇用創出、農業産出額の向上といった実績をアピールし、自公両党の組織票を着実に固めた。ただ得票数では前回より約6万3千票減らした。中村氏は当選後、「結果を受け止め、より具体的な成果を県民にお返ししたい」と抱負を述べた。

 原口氏は九州新幹線西九州(長崎)ルートなどの大型公共事業費を福祉向上に振り向けるよう訴えたが及ばなかった。

 当日有権者数は114万8322人(県選管調べ)。

■丁寧な政策説明不可欠

 【解説】長崎県知事選は現職の中村法道氏が、一騎打ちとなった相手候補にトリプルスコアの「大勝」で3選を決めた。主要政党が推薦、支持する「事実上の信任投票」(陣営)だったが、投票率は過去最低で、およそ3人に2人が棄権した。急速に進む人口減への対応など、岐路に立つ県政課題に県民とともに取り組むためには今後、より丁寧な説明が求められる。

 中村氏は当選から一夜明けた5日、低投票率に関し「極めて残念。県政をより身近に感じてもらえるようにする」と反省を口にした。さらに中村氏の得票数は、県内ほぼ全域で前回より減らし、対立候補は逆に増やしたのが現実だ。

 西日本新聞社とKTNテレビ長崎が投票所で行った出口調査では、中村県政2期8年を「評価する」「どちらかといえば評価する」とした回答は計64・9%に上った。ただ、理由を尋ねると「失敗をしない」「安定している」を挙げる人が多く、人口減といった具体的な県政課題への取り組みを挙げる人は少なかった。

 九州で唯一、県庁マン出身の中村氏に対しては「手堅い」との評価はある。ただ移住者増への政策や観光集客といった自治体間の競争が激しくなる中で、アピール力の弱さも指摘されている。

 人口減対策の起爆剤として挙げる九州新幹線西九州(長崎)ルートの整備は、人口流出に拍車をかける恐れもある。3期目は中村氏だけでなく、長崎県全体にとっても重要な時期となる。

■長崎県知事選 (開票終了)

当 中村 法道 無現   311,893
  原口 敏彦 無新    94,442

=2018/02/06付 西日本新聞朝刊=

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