西日本新聞電子版サービス

AIが新聞記事を書いてみた 執筆1秒、でも設定は人間

写真を見る

 人工知能(AI)やロボットの技術革新が進み、文章を自動作成する手法も急速に向上している。AI関連技術はどこまで進んだのだろうか。データを基に原稿を書ける「ロボット記者」に、10日の天気予報を記事化してもらった。

 データ処理お得意…句読点に苦闘

 利用したのは、米IT企業「オートメーテッド・インサイツ」(AI社)のサービス。「人間の記者」が日本気象協会九州支社(福岡市)から、10日の気温や降水確率など約20項目の天気予報データを受け取り、インターネット上のAI社のソフトウエアに読み込ませた。

 記事のひな型になる文章と、データに応じて使い分ける言葉や計算式などの選択肢はこちらで事前に用意。設定に数日かかったが、文章は少なくとも100万通り以上のパターンができる。

 気温などの数値は単純に文中に挿入されるほか、服装や星空などに関する指数は、同協会への取材を加味して言葉で表現するようにした。日付に応じてあいさつ文を変え、同支社の松井渉気象予報士の助言も得て、一言メモを添える事例も準備した。

 データを読み込ませてから文章が出てくるまで1秒。記事を“書く”速さや、前日と比較した気温のデータ処理には強みがあった。

 ただし、各地方の予報で「晴れ朝から昼前くもり」など、句読点の打ち方に改善の余地が見られた。また実は、最初に作成した際「ロボット記者」の文章に間違いを発見したが、原因は「人間の記者」の設定ミスだった。人が使い方を誤れば、コンピューターも間違ってしまう。今のところ、簡易な文章には力を発揮しているが、実際の活用にはさらにきめ細かな文例を用意することが必要だと感じた。

 「ロボット記者」による記事作成は、AP通信がAI社の技術を使って企業決算原稿で採用。米紙ワシントン・ポストも昨年のリオデジャネイロ五輪で導入するなど、活用が広がっている。

 ◆「ロボット記者」が作成した天気予報(10日の福岡県福岡地方)

 おはようございます。今日から新学期がスタートする学校が多いと思います。1月10日の九州北部(福岡県福岡地方)の天気予報は、晴れ時々くもりでしょう。降水確率は午前、午後ともに10%でしょう。傘は持たなくても大丈夫です。

 日中の最高気温は11度、最低気温は6度となる見込みです。前日より最高気温は1度低く、最低気温は4度低いでしょう。平年と比べて最低気温は2度上回り、最高気温は平年並みでしょう。

 風は北西の風後北の風、海上では後北西の風やや強くなるでしょう。日の出は午前7時23分。日の入りは午後5時29分です。

 今日のお出かけには、コートを着ないと寒いでしょう。今夜の夜空は、よく見れば星が現れるかもしれません。

=2017/01/10付 西日本新聞朝刊=

◆好評の西日本新聞アプリ。30日分の全紙面と速報ニュース。初月無料でお試し!

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]