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対馬カワウソ 君は誰? 環境省が生息調査

カワウソの生息調査のため海岸を歩く筑紫女学園大の佐々木浩教授(中央)ら調査メンバー=28日午前8時40分ごろ、長崎県対馬市
カワウソの生息調査のため海岸を歩く筑紫女学園大の佐々木浩教授(中央)ら調査メンバー=28日午前8時40分ごろ、長崎県対馬市
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 長崎県・対馬で、国内で38年ぶりに生息が確認されたカワウソは、どこからやって来たのか。ユーラシアカワウソが50キロ離れた朝鮮半島から泳いで上陸した可能性が高いと指摘されているが、日本固有種であるニホンカワウソが生き残っていたことも否定はできない。環境省は28日、現地で本格的な生息調査に乗り出した。

 専門家ら十数人の調査チームは同日、3班に分かれて海岸や河川を見て回り、ふんや体毛を探した。6日間滞在し、個体数や生息状況などを把握、ふんなどが見つかればDNA解析する。結果は9月下旬以降に出る見込み。

 対馬のカワウソは、伊沢雅子琉球大教授(動物生態学)の研究グループが2月、ツシマヤマネコの調査のため島内に設置した自動撮影カメラが1匹を捉えた。これを受けて環境省が7月に行った調査でカワウソのふん7個を発見している。

 今回の調査に加わっている佐々木浩筑紫女学園大教授(動物生態学)は「韓国南部から泳いで渡ってきたことによる自然分布の拡大ではないか」と推測。韓国南部と対馬海峡に点在する離島ではユーラシアカワウソが確認されており、20~30キロを泳いで渡る能力はあるという。

 対馬近海はカワウソの餌になる魚介類が豊富だ。このため対馬にいたニホンカワウソが生き残ったか、ペットが持ち込まれた可能性もある。ただ、佐々木教授は「対馬には独自の生態系があるが長年にわたり人の目に触れてこなかったのは疑問だ」と指摘。また「ペットだとすると、遺伝の問題で種の維持は期待できないだろう」と話している。

 ニホンカワウソは、明治ごろまで日本全土に生息。対馬でも江戸時代にいた記録が残っている。生きた姿としては、1979年の高知県須崎市で撮影されたのが最後とされる。

 60年ほど前、カワウソらしき動物が木の上から川に飛び込んだのを見たという男性(82)は「カワウソの発見で対馬に注目が集まりだしてうれしい」と、調査結果を注目している。

=2017/08/28 西日本新聞=

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