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非常電源、九州の22市町村で未設置 14.6%に不備 消防庁「早急に整備を」

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 災害時に停電で災害対策本部の機能が失われないよう、国が市町村庁舎への設置を求める非常用電源について、九州の233市町村のうち22市町村で未設置が続いている。設置済みの市町村でも12市町で電源の浸水対策がなく、全市町村の14・6%に不備がある状況だ。1日は「防災の日」だが、南海トラフ巨大地震のリスクが指摘される南九州に比べ、北部九州で備えが遅れている。

 2015年9月の関東・東北豪雨などで、停電に伴い一部自治体の災害対応に支障が出たことを踏まえ、総務省消防庁は非常用電源の設置状況と浸水対策について、16年4月に全国調査を実施。「未設置」と「未対策」と答えた九州の市町村に対し、その後の対応を西日本新聞が聞いた。

 非常用電源は8月現在、16年調査後に熊本県南阿蘇村など6市町村で設置が進んだ。福岡県では飯塚市と赤村が新たに設置したが、県内の2割近い11市町が未設置で、九州7県で未設置率が最も高い。大分県は全市町村が設置済み。宮崎、鹿児島両県も未設置はそれぞれ1町だった。

 庁舎に水害被害のリスクがある市町村に電源の浸水対策を聞くと8月現在、佐賀市や大分県姫島村など4市村で対策が進んだ。未対策は福岡県が5市町で、宮崎県がゼロ。他の5県は1~2自治体だった。

 今後について「非常用電源の具体的な設置予定がある」は8市町。宮崎県高鍋町と鹿児島県南種子町が近く稼働予定のほか、佐賀県武雄市などが来年以降の新庁舎建設に合わせて設置する計画。「浸水対策で具体的な予定がある」は4市。

 電源の備えに不備がある市町村の割合は、16年4月の総務省消防庁の調査時点で全国23・1%、九州21%だった。同庁は「業務継続の観点から災害時の電源確保は不可欠。早急に整備してほしい」としている。

【ワードBOX】非常用電源

 停電で電力供給がストップした際、一時的に電力を供給する装置。ディーゼル発電機や蓄電池などがある。災害時に業務を継続するため、総務省消防庁は2015年11月と16年10月に(1)非常用電源と燃料の確保(2)浸水想定域内に災害対策本部を設置する自治体では、浸水想定深より上部に電源を設置するなど浸水対策を行う-ことなどを求める通知を自治体に出した。

=2017/09/01付 西日本新聞朝刊=

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