福岡市がミサイル想定訓練 政令市初、緊急メール配信

「ミサイル発射」を想定した訓練で福岡市から送られた緊急速報メール=1日午前10時
「ミサイル発射」を想定した訓練で福岡市から送られた緊急速報メール=1日午前10時
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緊急速報メールを受信し、地下通路で身をかがめる市民ら=1日午前10時4分、福岡市・天神
緊急速報メールを受信し、地下通路で身をかがめる市民ら=1日午前10時4分、福岡市・天神
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列車停止に観光客戸惑い

 福岡市は1日、北朝鮮からの弾道ミサイルが市の上空を通過したと想定し、携帯電話に緊急速報メールを配信する訓練を行った。市全域や近辺の携帯電話にメールが届いて一斉に警報音が鳴り、JRや地下鉄など市内を走る全列車が一時停車。街中で鳴り響く警報音に戸惑う市民や観光客の姿も見られ、市に「迷惑」「メールが来ない」といった苦情や問い合わせが数十件あったが、市によると、大きなトラブルは確認していないという。

 北朝鮮情勢が緊迫する中、市民や企業に身を守る行動やマニュアルを確認してもらう狙い。ミサイルを想定して携帯電話にメールを配信する訓練は、全国2例目で政令市では初めて。

 訓練は、九州上空を通過するミサイルが発射され、全国瞬時警報システム(Jアラート)が発令されたと想定。午前10時に「訓練」と記した上で「ミサイル発射。建物の中、又は地下に避難して下さい」との速報が配信され、5分後に通過情報が配信された。

 市営地下鉄と西日本鉄道は、市内を走る計約30本を最寄り駅に停車させ、安全確認の訓練を実施。JR九州は在来線数十本をその場で停車させる措置を取った。停車は長くて数分間で大きな遅れはなかった。

 Jアラートのメールは、一部を除いて一斉に届き、音が出ない設定でも警報音が鳴る。地下鉄では車内放送で頻繁に訓練を告知したため、乗客は冷静にメールを確認していた。同市東区の佐伯詠子さん(68)は「どういう音が鳴るのか気になったが、不安はなかった」。福岡空港国際線ターミナルでは、警報音に驚く外国人観光客も多く、台湾から観光で訪れた張文修さん(36)は慌てて携帯を確認し「地震かと思った。ミサイルのメール訓練は台湾ではありえない」と話した。

 市は、天神中央公園と舞鶴小で避難行動訓練を実施。公園では参加した市民ら約50人が地下通路に走って避難。舞鶴小では、全校児童約600人が身を伏せるなどの行動を確認した。

 一方、訓練に反対する市民グループが同公園で抗議活動。代表の脇義重さん(72)は「敵対心と不安をあおるだけ。戦争をさせない努力が先だ」と憤った。

=2017/12/01付 西日本新聞夕刊=

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