教員の負担軽減へ北九州市の試みに注目 下校早めて休憩確保 部活指導者非常勤採用も

職員室で教頭の隣に座り、仕事を補佐する事務職員の古賀早紀子さん(左)=15日、北九州市小倉南区の菅生中
職員室で教頭の隣に座り、仕事を補佐する事務職員の古賀早紀子さん(左)=15日、北九州市小倉南区の菅生中
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 教員の多忙化に伴う働き方改革の議論が進む中、改善に向けた北九州市の取り組みが注目されている。全公立小中学校で勤務時間を管理するICカードを4年前から導入。昼休み時間を短縮して教員の休憩時間を下校後に設けたり、中学校の部活動で外部指導員の権限を拡大、教員の休日確保に努めたりしている。市外からの視察も相次ぐ。

 午前8時前、小倉南区の菅生中。出勤してきた教職員はまず、職員室の教頭席に置かれたカードリーダーにそれぞれのICカードをかざして自席に着く。

 2人いる事務職員の1人、古賀早紀子さん(30)の席は教員たちが見渡せる教頭席の隣。4月から教頭の補佐役として業務の一部を担っている。市教育委員会などからの文書の確認と各教員への振り分け、外部ボランティアの謝金管理、郵便物の確認…。学校運営の会議などにも参加する。

 吉本一也校長は「事務職員は経理が主な仕事だが、学校のことをよく把握しており、もっと活用すべきだと考えた」。仕事を分担している林光孝教頭は「業務の3割はお願いできるようになり、定時に帰れる日も増えた」と話した。

 二島小(若松区)で取り組むのは「教員の休憩時間の分割」。45分間だった昼休み時間を25分に短縮して児童の下校時間を早め、残り20分の教員の休憩時間を放課後にしっかり確保できるようにした。宮原雅則校長は「子どもがいる時はどうしても指導に追われ、先生は休めない。放課後の余裕もできて時間外勤務を減らせている」と言う。

 長時間勤務の大きな原因とされる中学校の部活動を巡っては現在、外部ボランティア248人が顧問教員を補佐し、指導などに当たっている。5月からは、このうち15人を学校教育法に基づく非常勤嘱託職員の「部活動指導員」として採用。土日の指導や練習試合への引率などが単独で可能となり、配置されている15校で顧問の土日の勤務時間が昨年比35~50%減少するなど成果を上げつつある。

 市教委は各学校の取り組みを検証しながら、来年度以降の改革に生かす方針。市教委教職員課は「劇的な変化というのは難しい。小さな取り組みを少しずつ積み重ねていくしかない」と話している。

=2017/12/23付 西日本新聞朝刊=

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