宅地、ビオトープ、スポーツ施設… ぼた山を環境の街に 産学官で具体化協議へ

ぼた山から望む福岡県志免町の旧志免鉱業所竪坑櫓(中央)
ぼた山から望む福岡県志免町の旧志免鉱業所竪坑櫓(中央)
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 福岡県志免、粕屋、須恵3町にまたがるぼた山一帯(28万5千平方メートル)に、宅地や動植物の生息空間(ビオトープ)を配置し、居住空間と自然が調和した街をつくろうと、企業や大学、自治体が協力して乗り出す。20日に産学官の有志が協議会を設立し、長く手付かずだった炭鉱遺産の活用策を練る。

 ぼた山は石炭の捨て石を積んだ山で、3町にまたがる一帯は、日本唯一の国営炭鉱として栄えた旧志免鉱業所が所有していた。1964年の閉山後、福岡空港の東約3キロの好立地を生かし、人工スキー場やゴルフ場などに活用する案が浮かんだが、いずれも頓挫。現在は木々に覆われ、具体的な利用計画はない。現在は3町が所有する。

 協議会の設立を呼び掛けているのは、旧志免鉱業所竪坑櫓(たてこうやぐら)の保存活動などをしている市民団体「志免立坑櫓を活(い)かす住民の会」(古庄信一郎会長)と、岩盤浴「石の癒(ゆ)」や雑貨店などを展開するアニーグループ(福岡市)の二枝崇治代表(志免町出身)。

 構想では、宅地やビオトープのほか、屋内スポーツ施設も整備し、環境問題を研究する大学や企業の誘致を目指す。一部を開閉式ドームで覆うアイデアなどもある。二枝氏が中心となってNPO法人を設立し、企業などに協力を呼び掛ける。事業規模や費用は未定。

 古庄氏は「実現まで長期を要すが、炭鉱遺産を活用した地域創生のモデルケースになる」と話している。20日は協議会設立記念のシンポジウム(非公開)があり、3町の町長、九州大や福岡大の教員ら約160人が参加。アニーグループは新国立競技場を手掛ける建築家、隈研吾氏が設計したオフィスビルを町内に建設中で、隈氏もシンポに出席する予定。

=2018/01/18付 西日本新聞朝刊=

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