同種ヘリが米で類似事故 陸自機墜落

 【ワシントン田中伸幸】佐賀県神埼市の住宅に墜落した陸上自衛隊の攻撃ヘリコプターと同種の「AH64」は、米国をはじめ世界各地で運用され、2008年以降、少なくとも墜落など40件の事故報告がある。今回墜落したAH64Dの事故機は、メインローター(主回転翼)が機体から分離して落下した可能性が指摘されているが、米国でも似たような事故が過去に発生。そうした事例を教訓に的確に機体整備を行っていたかどうかなども、原因究明の焦点となりそうだ。

 米ボーイング社開発のAH64にはD、Eなど複数の型があり、1984年以降、米陸軍のほか日本などアジアや英国など欧州、中東、アフリカ諸国で計約2200機が導入されている。

 航空機の事故情報などを掲載する国際的な民間ウェブサイト「アビエーション・セーフティー・ネットワーク」によると、世界各地でのAH64の事故は08年以降、今回が40件目。16年12月に米テキサス州の海岸で発生し、乗組員2人が死亡した墜落事故は、佐賀の事故機と同じAH64Dだったとみられ、やはり飛行中にメインローターが分離したとの目撃情報が寄せられたという。米陸軍によるとAH64Dに絡み、死者や200万ドル(約2億2千万円)以上の損害を出すなどした「重大事故」が13年以降、計15件発生している。

 米陸軍関連の研究所が昨秋公表した陸軍所属の軍用機事故に関する報告書によると、AH64の10万飛行時間当たりの、死傷者が出るなどした事故の発生率は3・26。単純比較はできないが、事故が頻発している米海兵隊の輸送機MV22オスプレイの重大事故発生率の3・27とほぼ同レベルだ。

 ただ、国防総省系の研究所でオスプレイの性能分析を担当したレックス・リボロ氏によると、軍用ヘリの事故発生率は1~4で「AH64が突出して高いとは言えない」と指摘する。

 小野寺五典防衛相は7日の衆院予算委員会で、海外でのAH64の事故情報を把握しているとした上で「機体に構造上の不具合があったとの報告は承知をしていない。もしそのような不具合があれば、自衛隊で十分把握されていると思っている」との認識を示した。

=2018/02/08付 西日本新聞朝刊=

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