福岡空港の民営化「地場連合」が運営へ 国交省が優先交渉権者に選定 「活性化策」が決め手か

民営化に向けた動きがいよいよ本格化する福岡空港=16日午後、福岡市博多区(本社ヘリから)
民営化に向けた動きがいよいよ本格化する福岡空港=16日午後、福岡市博多区(本社ヘリから)
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 福岡空港民営化の事業者を選考してきた国土交通省は16日、第2次審査の結果、九州電力、西日本鉄道などの地元企業を中心に設立した「福岡エアポートホールディングス」とシンガポールの空港運営会社、三菱商事の企業連合(地場連合)を優先交渉権者に選んだと発表した。バスなどの2次交通網を生かした利便性改善策や、ターミナルビル改装などによる活性化策を評価した。

 今後、地場連合と国交省が詳しい運営条件を交渉し、まとまれば8月に実施契約を締結。空港は2019年4月から民営化される。国管理空港の民営化は、仙台、高松に続き3例目で、地場連合が優先交渉権者に選定されたのは初めて。

 五つの企業連合による第1次審査を通過したのは、地場連合のほか、大和ハウス工業とオーストラリアの投資銀行▽東京建物と英国の空港運営会社。同省の審査委員会が各企業連合の提案を200点満点で採点し、地場連合が最高の169・7点を得た。次点は東京建物グループの151・8点。大和ハウス工業グループは149点だった。

 国交省は地場連合の提案について「利用者目線で利便性向上に向けた投資を行う点を評価した」と説明。具体的には、空港発着のバス網の充実などで観光客誘致を図るほか、国際線と国内線をつなぐ連絡バスの増便などで利便性を高める。また、ターミナルビルを改装して商業機能を強化するほか、着陸料の値下げで新規の国際線も誘致する。

 空港の運営期間は原則30年で、滑走路とターミナルビルを一体経営する。国は運営権の売却収入を25年3月に予定する滑走路増設(総事業費1643億円)に充てることにしており、審査では運営権の入札額に最も高く配点した。最低入札価格は1610億円だったが、複数の関係者によると、第2次審査では全ての企業連合が4千億円台を提示してほぼ並んだという。

 福岡空港(滑走路2800メートル)は1972年に運用を開始。16年度の旅客数は国内4位の約2231万人で、航空機発着回数は約17万6千回。滑走路1本の空港では最多の発着回数で、スムーズな離着陸の目安である処理容量(年16万4千回)を超過している。

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【ワードBOX】空港民営化

 政府の成長戦略の一環で、国や自治体が管理する空港の運営を民間企業に委託すること。管制業務は引き続き国が担い、民間企業が滑走路とターミナルビルを一体経営する。民間のノウハウや資金を生かし、ビル運営の利益で着陸料を値下げするなどして路線や利用者を拡大するのが狙い。国管理空港では仙台、高松が民営化され、熊本でも手続きが進む。海外では、英国で1980年代から始まり、90年代に欧州各国などに広がった。

=2018/05/17付 西日本新聞朝刊=

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