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学童保育に長期休暇専用 中津市、「通年」の定員超過緩和へ [大分県]

昨年12月に中津市役所であった冬休み限定の放課後児童クラブ(同市役所提供)
昨年12月に中津市役所であった冬休み限定の放課後児童クラブ(同市役所提供)
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 中津市は夏休みなどの長期休暇にだけ、児童を預かる専用の学童保育(放課後児童クラブ)を本年度から始めている。背景には、共働き世帯などの児童を年間通して預かる通年学童保育の一部で「待機学童」が生じるなど定員超過が慢性化している現状がある。子どもの長期休暇対策として「通年」に応募しようとする保護者に選択肢を提供することで、急増する「通年」の需要緩和も狙う。新たな取り組みの現状を探った。

 「パートは午後2時で終わるから通年の学童保育はできたらお願いしたい程度。だけど夏休み、冬休みには預けられないと本当に困るんです」

 長男(8)と長女(7)を持つ市内に住むパート従業員の女性(32)は訴える。女性は団体職員の夫との共働き。昨年、地元の小学校区にある通年の学童保育に応募した。子どもの長期休暇対策だったが、定員超過を理由に、2年の長男は受け付けてもらえなかった。市内に実家がある女性は、夏休みは母親に頼むしかないと思っていた。ただ気がかりなことが一つあった。母親は足が悪く、子どもを毎日預けることには気が引けたのだ。そんな時、長期休暇専用の学童保育があると知り、女性はすぐに応募。預けることができたという。女性は今後、「通年」の応募はしないという。

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 市によると、「通年」の放課後児童クラブは1年ごとの契約。多くの場合、平日は午後1時半から午後5時半まで、土曜は午前8時半から午後5時半まで預かってもらえる。運営は、市が委託した住民で構成する運営委員会や社会福祉法人などが当たっている。料金は1人1カ月平均4600円程度。

 市によると、市北部の4校区でニーズが特に高く、昨年4月時点で68人が「待機学童」だったという。市は2010年度に策定した第4次市総合計画で掲げた18年度の放課後児童クラブ数の目標値「22」を上回る「29」をすでに確保しているが、新年度には「31」にまで増やす予定だ。

 市などによると、自動車産業の好調の影響で、市内にあるダイハツ九州や関連企業で働く世帯が増加傾向にあるという。中津市に地縁や血縁のない転勤者も多くなっており、「通年」の利用者は年8%ずつ増加している。市は今後数年間は利用者が伸びると予想するなど、一部での定員超過はしばらく続きそうだ。

 市は打開策として、需要を分散させることで利用の平準化を図ることにした。子どもの夏休みなど長期休暇対策として「通年」に応募しようとする世帯に選択肢を提供。需要を減らすことで、両親ともフルタイムで働くなど「通年」を本当に必要としている世帯が利用しやすい状況に近づけたい考えだ。

 具体的には、「長期休暇専用」は市の直営とし、市内数カ所の施設で児童を預かる。昨年の夏休みは約100人、冬休みには約70人が利用したという。市は新年度以降も継続していく方針。市子育て支援課は「『通年』の需要を少しでも減らすことで、今ある受け皿を生かして待機学童ゼロに近づけたい」と話す。

=2017/03/21付 西日本新聞朝刊=

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