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金融危機 弱まる解散風 自民に先送り論続出 民主、あきらめムードも

2008年10月11日 13:54
[ワッペン・麻生自民・小沢民主 決戦へ]
 自民党で10日、株価暴落を受けて「衆院選をしている場合ではない」との解散先送り論が拡大した。金融危機が深刻化すれば有権者の安定志向を刺激するとの見方もあり「持久戦に持ち込んで勝機を探った方が得策」(幹部)との判断に傾いたようだ。民主党は麻生太郎首相を早期解散に追い込もうと躍起だが、党内では「緊急事態なので先送りに反論しづらい」(中堅議員)とのあきらめムードも漂い始めた。

 「解散ありきではない。経済、社会は生き物だ。解散して総選挙になると、政策決定の支障になる」。自民党の細田博之幹事長は10日の記者会見で経済対策を優先させる必要性を強調。ほかの幹部からも「解散は延びる。やっていられない。年が明けてからだ」(笹川尭総務会長)との声が続いた。

 永田町は「11月総選挙」を目指して突っ走ってきたが、米国発の金融危機は世界同時不況の様相を呈しつつあり、解散風はしぼみつつある。

 首相は8日、官邸で鈴木政二参院国対委員長から「追加経済対策の骨格を示して月末に解散すれば勝てる」と進言されたが、「参考で聞いておこう」とはぐらかした。

 首相は危機対応で指導力を演出し、民意を引き寄せた上での解散を念頭に置く。金融危機対応のため主要国(G8)に新興国などを加えた拡大首脳会合を日本で開催する用意があることを表明したのも、こうした戦略の一環にほかならない。

 10日夜には官邸で記者団に「民主党は解散だけが目的なのか。私どもは政権政党であり、野党とは違う。国民生活を考えれば今は景気対策が優先されるべきだ」と強調してみせた。

 「選挙をして主権者の支持を背景に施策を講じることが、政治空白をなくす最も有効な方法だ。先送りはできない」。民主党の小沢一郎代表は10日のテレビ番組収録で、首相に有権者の洗礼を受けるよう迫った。鳩山由紀夫幹事長も記者会見で「解散して政権交代することが最大の景気対策だ」と指摘した。

 ただ解散権は首相が握っており「解散国会のはずが金融国会になってしまうのではないか」(幹部)との焦りも募る。中堅議員は「暴風がすぐ目の前に迫っている時には、国民は新しいパイロットよりも、安定感があるベテランパイロットを選ぶだろう」との危機感をあらわにした。

=2008/10/11付 西日本新聞朝刊=

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