土方歳三の最期記す日記 「峯家文書」を公開 相知図書館 [佐賀県]

土方歳三の最期が記された大野右仲君日記抄
土方歳三の最期が記された大野右仲君日記抄
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唯一現存する冨田才治直筆の書
唯一現存する冨田才治直筆の書
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 江戸時代から明治にかけて庄屋や村長を務めた唐津市相知町の峯家に伝わる「峯家文書」(市指定文化財)から厳選した資料を紹介する「おもしろ&貴重資料展」が、唐津市の相知図書館で開かれている。戊辰戦争で死没した新選組の土方歳三の最期を記した「函館戦記」の原本に近いとされる資料も含まれ、歴史ファンには興味深い展示。入場無料、3月31日まで。

 函館戦記に関係する資料は「大野右仲君日記抄」。唐津藩士だった大野右仲は北海道・函館に渡り、土方の配下となって明治新政府軍と戦った。その日記で狙撃により土方が亡くなったことを記している。大野は戦争後、明治政府に出仕して東松浦郡長となり、明治時代に初代の相知村長を務めた峯家にとっては上司に当たる。こうした関係から、大野の日記が峯家に与えられたとみられる。

 展示はこのほか31点。江戸時代に重税に耐えかねて領民が起こした「虹の松原一揆」を主導し処刑された冨田才治の書は、当時、相知で私塾を開いた峯復斎の教えを受けたいという内容の漢詩がつづられている。刑死の後、関係する手紙などの大半が処分された中、唯一残る直筆の書だ。

 国内外への強い関心を伺わせる文書もある。江戸時代に朝鮮王朝から12回にわたり派遣された朝鮮通信使の最後となった1811年の使節の絵図。最後の通信使は江戸には向かわず、長崎県・対馬に日朝双方が出向いて国書を交換しており、対馬で描かれたものの写しを入手したとみられる。

 相知市民センター総務教育課の黒田裕一係長は「中央の情報を収集しようとする意欲がいかに強かったかが伝わる。庄屋の教養深さを感じてみてほしい」と話している。

=2017/02/23付 西日本新聞朝刊=

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