遠い日常不安げな住民 神埼の陸自ヘリ墜落 知事視察で被害者支援に力 オスプレイ議論小休止も [佐賀県]

墜落現場の民家で現場検証をする自衛隊員ら。民家は玄関などのほかは激しく損傷していた
墜落現場の民家で現場検証をする自衛隊員ら。民家は玄関などのほかは激しく損傷していた
写真を見る
機体の一部とみられる残骸を運び出す自衛隊員たち
機体の一部とみられる残骸を運び出す自衛隊員たち
写真を見る
ヘリ墜落現場を視察する山口祥義知事(右)
ヘリ墜落現場を視察する山口祥義知事(右)
写真を見る
保護者の男性に見守られながら集団登校する千代田中部小の児童。中には「怖い」と動揺している児童もいるという
保護者の男性に見守られながら集団登校する千代田中部小の児童。中には「怖い」と動揺している児童もいるという
写真を見る

 焼け焦げた民家の周辺から、ヘリコプターの一部とみられる残骸が運び出される。5日に発生した神埼市の陸上自衛隊ヘリの墜落事故。生々しい爪痕の残る現場近くの小学校では6日、児童たちが保護者に見守られながら登校し、周辺住民が自衛隊と警察の現場検証の様子を不安げに見守った。山口祥義知事も現地を視察し、今後の対応について関係者らと話し合った。

 山口知事は同日、公務を変更して現場へ入り、被害状況を確認した。墜落した民家の家族と面会した知事は、けがをした女児について「かなりショックを受けていると聞いた。県としてずっと寄り添っていかないといけない」と記者団に語り、支援に全力を挙げる考えを強調した。

 事故は、陸自が計画するオスプレイ配備にも影響を与える可能性も出ている。受け入れ判断に向け、県は22日開会予定の2月県議会を「重要な場」と位置付けていたからだ。

 知事は1月の定例会見で相次ぐ米軍オスプレイの事故原因について「新年度の予算案を審議する2月県議会までに(防衛省の)報告が届けば、議論ができる」と語っており、今回の事故を受け、計画への影響を問われた知事は「それはそれでまたあらためて考えていきたい」と述べ、事故と配備計画を切り離して考える意向を示した。

 しかし、現場派遣された大野敬太郎防衛政務官は6日未明、県庁で「事故のインパクトがある中で、オスプレイの話をする段階にはない。(原因究明が)終わり次第、また検討を進めたい」とし、ヘリの事故対応を優先する方針を明らかにした。

 九州防衛局も、8日に県有明海漁協の投網漁業者に説明する予定だった「(機体の)水中音による魚類への影響調査」の結果説明を延期した。事故の影響を考慮したものとみられる。

 一方、オスプレイ配備に反対する県平和運動センターと社民党県連合は6日、ヘリ事故の原因究明とオスプレイ配備計画の撤回を求める申し入れ書を県と防衛省側に提出した。県担当者は「まずは今回の事故の原因究明と再発防止を(防衛省に)徹底してもらう。(オスプレイ計画は)その後の話になる」と説明した。

=2018/02/07付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]