西原村の避難所状況(熊本地震)

熊本県西原村の避難所で、西日本新聞の記者が取材した状況は次の通り。

■災害対策本部

【罹災・被災証明書の受け付け開始】(5月1日)

 災害対策本部によると、罹災証明書・被災証明書の初日の受け付けは午前8時ごろから午後5時15分。午前8時半からの開始予定だったが、役場玄関外まで行列ができたので開始を早めた。序盤は地区ごとに受け付けていて、初日は小森東地区と布田地区。罹災証明書の午後4時時点での申請数はちょうど300件。

 明日以降の受け付けは2日=小森西▽3日=宮山、鳥子▽4日=谷、上あげ、下あげ▽5、6日=高遊、地区外▽7日以降=地区指定なしで随時受け付け。罹災証明書については、家の倒壊具合などの調査をした後で発行。おおよそ約1カ月かかる。被災証明書については調査なし。確認ができ次第即発行できる。

 

【罹災証明書の発行は態勢が整わず】(4月26日)

 災害対策本部によると、罹災証明については「証明書の発行を急ぎたいとの思いはある」ものの、役場の職員は物資の受け入れ作業や水道の復旧作業などに追われ、発行業務にあたる態勢が整っていないのが現状。人員の絶対数が足りない。

 役場には発行を求める住民が来ている。理由はさまざまだろうが、「このままにしておくと近隣に迷惑をかけるので住宅を取り壊したい。だから発行してほしい」という声もあった。しかし、現状では発行できないため「取り壊す前にできるだけ写真を撮っておいてほしい」とお願いしている。

 

■西原村の山西小学校

【被災者が看護師として活動】(4月17日)

 約1100人が避難する山西小(西原村小森)では被災者の3人が、看護師としてボランティアで活動。体育館の入り口に救護所を設けて具合の悪い人の相談に応じている。A4の紙に「看護師」と手書きした紙を貼り付けて、体育館や教室などを見回っている。熱を出した4歳男児には、熱冷ましのシートを出し、熱を測って症状を丁寧に聞き取っていた。男児の母親(42)は「医師に診てもらいたいが、看護師さんがいるだけでも安心できる」と話した。

 避難者の中には、持病の薬がなかったり、被災してけがをしたまま避難生活を続ける人がいる。しかし、看護師だけでは薬を処方できず、治療はできない。看護師(46)は「いつまで避難生活が続くかわからないが、先のことは考えず、今できることをやっていきたい」と話した。3人は、車中泊を続ける人にエコノミークラス症候群が出ないかどうかや、倒壊した家で「ここで死ぬ」といって避難しようとしないお年寄りが多くいることを心配している。それぞれの勤務先の病院での仕事もあり、常駐できるわけではない。「電話で指示を送ってくれる医師がいればいいんだけど…」と話した。

 

■西原村の西原小学校

 

【医師や医薬品が欲しい】(4月17日)

 西原村で最も多くの被災者(約1100人)が避難している。

 避難所の代表者からの聞き取りでは、いつも飲んでる薬がなくて困っている高齢者が多い(特に高血圧)。薬が足りないけど、村内にある2つのクリニックは、被災しているのと医師が村外の人でいずれも閉まったまま。医師も保健師もいないので、体調悪くても訴える人がいない。看護師は3人いるが、いずれも被災者でボランティア的に面倒をみている。

 

熊本県西原村の避難所で、西日本新聞の記者が取材した状況は次の通り。

 

■西原村の西原中学校

【食料と飲用水が不足】(4月16日)

 おにぎりなどの食料や飲用水が不足している。日置和彦村長は「飲料水、食材、食事を炊き出す器具が足りない。自衛隊に要請しているが、まだ届かない」と肩を落とす。

 避難所の西原中学校。1歳4カ月の男の子がいる女性(25)は「食べ物がとにかく足りない。西原中に来て、おにぎり1個とアイス1個が配給された。子どもがお腹すかせて、ぐずる。家から避難所までの道が崩れかけてて、戻れない。トイレも水が流れない」。

 別の女性(48)は「子どもとお年寄りが配給で優先されるので、全員に行き渡らないまま、配給が終わってしまう。朝もらったパン2個だけ。給水も 足りなくてすぐになくなる。トイレは地面に穴を掘って、ブルーシートで周りを囲んだだけで、ちゃんとした仮設のトイレじゃない。役場から の配給情報もまったく伝わらない」と話した。

=西日本新聞=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]