福岡沖地震12年 活断層にさらなる警戒を

 九州北部を中心に最大震度6弱の揺れが襲った福岡沖地震から、きょうで12年となる。

 昨年4月に起きた熊本地震の震源は、福岡沖地震と同様、私たちの足元深い場所で動いている活断層だった。

 その特徴は、比較的周期がはっきりした海洋プレートの動きによる海溝型の東日本大震災などと比べて不確かで、より予測が困難なことだ。いつ、どこでも地震は起き得る。実体験で得た教訓を踏まえ、備えに万全を期したい。

 日本では少なくとも約2千の活断層が確認されており、九州では主要なものだけで15を数える。

 福岡沖地震を起こしたのは、その一つの警固(けご)断層帯だ。内陸に近い玄界灘から福岡市を抜け、福岡県筑紫野市まで長さ約55キロに及ぶ。断層帯は北西部(海側)と南東部(陸側)に分かれ、この時の震源は北西部の海底だった。

 2005年3月20日午前10時53分、マグニチュード(M)7・0の地震を起こし、死者1人、負傷者約1200人を出した。震源に近い福岡市の離島、玄界島で暮らす約700人のほぼ全員が島外で避難生活を強いられた。

 震源となった北西部の過去の地震歴は分からない。活動間隔も判然とせず、政府の地震調査研究推進本部は今後の地震発生確率を「不明」としている。一方、南東部は4千年前後の間隔で大地震を発生させており、今後30年以内にM7・2程度の地震を起こす確率は0・3~6%という。

 幅はあるが、相当の確率と警戒したい。要は、福岡沖地震は「過去のこと」ではないということだ。実際に一昨年末から昨春にかけ、南東部が動く予兆ともみられる有感地震が博多湾で続発した。

 活断層が近隣の活断層に与える影響にも注意が必要だ。熊本地震は、前震を起こした日奈久断層帯の動きが布田川断層帯に連動することで本震につながったとみられている。

 的確に情報を把握し、家族との連絡方法や避難場所などを確認して「いざ」という時に備えたい。


=2017/03/20付 西日本新聞朝刊=

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