「潮目」とは、暖流と寒流など性質の違う二つの潮流がぶつかってできる境目のこと…

 「潮目」とは、暖流と寒流など性質の違う二つの潮流がぶつかってできる境目のこと。転じて情勢が大きく変化することを「潮目が変わる」と

▼プロ野球パ・リーグの「潮目」は7月3日のホークス対日ハム戦。日ハムは先発大谷翔平投手を1番打者に。それだけでも異例中の異例なのに、大谷選手は初回、初球を本塁打。誰も見たことのない光景だった

▼この瞬間、2位に大差をつけて独走していたホークスの上げ潮は、引き潮に変わったように思えた。じりじりと追い上げられ、確信していた3連覇を逃した。ホークスが崩れたというより、15連勝した日ハムの勢いの前になすすべがなかった

▼快進撃の中心には投打二刀流で大活躍した大谷選手がいた。日本シリーズ進出を懸けたクライマックスシリーズでも、初戦に先発してホークス打線を圧倒。優勝を決めた第5戦は、3番打者で出場しながら九回に登板し、165キロの直球を投じて最速記録を塗り替えた。151キロのフォークボールにもあぜん。常識をまた覆した

▼潮目には、夏の海で強い日差しを浴びて起こる目の炎症という意味もある。漫画から飛び出したような大谷選手の輝きに若鷹(たか)軍団も目がくらんだか

▼2016年7月3日は日本の野球が大きく変わる潮目だった、と後にいわれるかもしれない。大谷に続け、大谷を倒せ。新たな目標が生まれた来季は、プロ野球がもっと面白くなりそうだ。


=2016/10/19付 西日本新聞朝刊=

◆好評の西日本新聞アプリ。3ヶ月無料の締め切り迫る。早めの登録がお得です!

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]