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「舶来上等主義から言うのではないが」…

 「舶来上等主義から言うのではないが」。古今東西の人間模様に明るかった作家井上ひさしさんは「少なくとも入学試験問題の出し方については、よその国からも学んだ方がいい」と勧めていた

▼米国の大学ではこんな問題が、と2005年のエッセー集「ふふふ」(講談社文庫)の中で紹介している-。「ここにあなたの一生をまとめた伝記がある。総ページ数は300。さて270ページ目にはどんなことが書いてあるか。それを書きなさい」

▼夢や目標、そして山あり谷ありで待つ人生行路を急ごしらえで思い描いたうえで自分と向き合うことになる。求められるのは、詰めていえば小中高で養ってきた人間力

▼ちなみに日本の学校教育は「ゆとり」の時代を経て近年は「生きる力」がいわれている。大学は多様な人材を求め始めた。マークシート式の大学入試センター試験も、表現力などを問う記述式を加えたものへの改革が検討されている

▼世界は広い。フランスの大学入学資格試験ではこんな問題も、と井上さん。「夜のセーヌ河岸で君は娼婦と出会う。川に飛び込もうとしている。思いとどまらせて、生きていく元気を与えるよう説得を試みよ」

▼余談ながら、「『わたしと結婚してください』と説得するしかありません」と書いて合格した生徒がいたそうだ。小説家、政治家になったアンドレ・マルロー。「人間の条件」を書き、文化相を務めた。


=2017/01/24付 西日本新聞朝刊=

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