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「ガリバー旅行記」は、主人公ガリバーが小人国などさまざまな国を訪れる物語…

 「ガリバー旅行記」は、主人公ガリバーが小人国などさまざまな国を訪れる物語。その中に唯一、実在の国が登場する。日本である。作者のスウィフトは、伝え聞く「黄金の国ジパング」への憧れがあったのかもしれない

▼ガリバーの来日は1709年5月と書かれている。当時の日本の鎖国を知っていて、オランダ人と偽りエドで「皇帝」に拝謁(はいえつ)する

▼その際、キリスト教徒を排除するために強制されていた「絵踏み」を免除してほしいと頼む。皇帝は「絵踏みをしたがらないオランダ人はその方が初めてだ。本当のクリスト信者ではないか」といぶかる

▼理念や政策が異なる者を排除するための「絵踏み」が現代日本の政界でも。希望の党に受け入れる条件として、小池百合子代表は、安保法制や憲法改正の支持を求めた。安倍晋三政権の看板政策である。猛反対してきた民進党議員には苦渋の選択だ

▼新党は希望に満ちた黄金の国ではなかった。そう悟った枝野幸男氏が立憲民主党の設立に踏み切った。小池新党とは政治姿勢を異にする人、入りたくても排除された人の受け皿となろう。自民、希望の保守ガリバー国家を懸念するリベラル支持の有権者にも分かりやすい構図だ

▼悩ましいのは保守の絵を踏んだ合流組だろう。あっさり改宗するか。商売優先のオランダ商人のようにたくましく生きるか。こっそりと信仰を守り続ける隠れリベラル派となるか。


=2017/10/04付 西日本新聞朝刊=

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