少女像設置1年、釜山市長インタビュー 「法律に違反、不適切」 解決に時間、日本へ理解求め

インタビューに応じる徐秉洙釜山市長(同市提供)
インタビューに応じる徐秉洙釜山市長(同市提供)
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 韓国・釜山市の徐秉洙(ソビョンス)市長が西日本新聞のインタビューに応じ、同市の日本総領事館前の歩道に、旧日本軍の従軍慰安婦問題を象徴する少女像を市民団体が設置していることについて「道路法に違反し、適切ではない」と否定的な考えを明らかにした。さらに「あくまで韓国人が解決しなければならない問題」と述べ、日本側から同市への批判が強まることに懸念を示した一方、改善に時間を要することに理解を求めた。 (釜山・竹次稔)

 昨年末、少女像が総領事館前に設置されて以降、日本のメディアに市長が見解を示すのは初めて。市長はインタビューで「設置の際、(一時撤去など)釜山市もいろんな対応をした。しかし、韓国人全体の情緒があり、それ以上、どうしようもなかったことを分かっていただきたい」と振り返った。その背景として「元慰安婦の方々が今もおられ、その記憶がなくなっていない。(2015年末の)韓日合意は確かにあるが、それが間違っているとの考え方もある」と説明した。

 その上で、総領事館前の少女像設置は「韓国人が解決しなければならない問題と認識しており、日本からの批判が強まることを望んでいないのが本音だ」と話した。一方で「像撤去の要請が日本側にあることは分かるが、韓国の国民感情、国益などを踏まえた総合的なアプローチが必要となる」との見方を示した。

 姉妹都市関係があり、少女像に懸念を表明している福岡市に対しては「市長が敏感に動いていると思っているが、その必要はない」と指摘。同市との発展的な交流を望んでいるか、との質問に「もちろん。交流はしっかりやっていきたい」と繰り返し強調し、「今のような葛藤は続くかもしれないが、この問題は政府間に任せるべきではないか」と述べた。

 釜山総領事館前の少女像を巡っては、在外公館に対する侮辱行為を禁じたウィーン条約に抵触するなどと日本政府が撤去を要求。一方、釜山市議会が6月末に少女像を市が管理できる条例を可決したものの、像は設置した市民団体所有のまま道路法違反の状態が続いていることから、保護対象となっていない。

=2017/12/16付 西日本新聞朝刊=

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