核弾道弾配備示唆 金正恩氏「ボタンは机の上に」 平昌五輪には参加の意向

 【ソウル曽山茂志、ワシントン田中伸幸】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は1日、国営テレビなどを通じて今年の施政方針に当たる「新年の辞」を発表し、「米本土が核攻撃射程内にあり、核のボタンは私の執務室の机の上にある」と述べ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実戦配備を強く示唆した。一方、2月に韓国で開幕する平昌冬季五輪の成功を「心から願っている」とし、南北関係の改善に取り組む意向を明らかにした。

 演説で金氏は「凍結状態にある北と南の関係を改善し、(今年を)民族史に特記すべき年として輝かせるべきだ」と主張。その上で、冬季五輪に「代表団の派遣を含め必要な措置を取る用意がある」と明言した。

 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は2日、北朝鮮の参加意向を歓迎する声明を発表。統一省は軍事境界線にある板門店で9日、南北高官級協議を開くことを北朝鮮側に提案した。実現すれば文政権では初めて。2015年12月以来、約2年ぶりとなる。

 金氏は演説で、昨年11月の新型ICBM「火星(ファソン)15」発射を踏まえ、「核武装完成という歴史的偉業を達成し、米国の核戦力の強力な抑止力になった」と自信を見せ、核弾頭や弾道ミサイルの大量生産と実戦配備を加速するよう指示した。ただ北朝鮮が核弾頭の小型化や大気圏再突入技術を獲得したことは確認されていない。トランプ米大統領は米東部時間2日、ツイッターで「制裁やその他の圧力がインパクトを与え始めている」と指摘。「ロケットマン(金氏)は初めて韓国との対話を望んでいる。様子を見てみよう」と書き込んだ。

=2018/01/03付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]