ジャパニーズタッチ

 以前、米国に滞在中、現地の人たちと日本の紅白歌合戦のビデオを見たことがある。若い歌手の歌に「アイ・ラブ・ユー」「ホールド・ミー・タイト」など英語が交じるたび、彼らが笑うのでいい気がしなかった。今思えば、そこだけ意味が分かって面白かっただけで、発音を笑ったのではないかもしれない。

 フランスのサルコジ元大統領夫人で人気歌手のカーラ・ブルーニさんが、ローリング・ストーンズなどの曲をカバーする英語のみのアルバムを出した。彼女はイタリア出身だが普段はフランス語で歌う。それでも「フランス語は作詞家には素晴らしい言語だが、Rの発音が強くバランスに難があるときがある。英語はその点、イタリア語やフランス語などと異なり自然とリズムがあって歌うための言葉だ」とメディアに自分の思いを打ち明けた。

 それぞれの歌に合う言語があり、ストーンズはやはり英語だと思う。だがカーラさんのアルバム名は「フレンチタッチ」。どこかフランス風なのだろう。さて紅白でどんなジャパニーズタッチの英語が聴けるかな。 (井手)


=2017/12/28付 西日本新聞夕刊=

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