道具の進歩によって大きな魚も軽い仕立てで狙えるようになった。10年前のシイラ釣りで使っていたロッドは、現在のものよりはるかに重く、そして硬かった。したがって相当の練習と腕力を必要とした。
しかし、現在のロッドは、以前のロッドより短くなる傾向にあり、ブランクも軽く作られるようになった。さらに、高番手でもティップ部分が細くなり、キャスティングしやすく設計されている。
これは、カジキ類、マグロ類を釣るための15―16番ロッドの開発技術が、10―12番ロッドにも生かされたからである。
さらに、軽くて大口径のリールがここ4、5年で各社で製造され、巻き取り速度が上がった。
加えて、少ないフォルスキャストで遠くまでフライを運ぶことのできるシューティングヘッドラインシステムが完成されたこともあげられる。
シイラゲームで使う10番ロッドは腕力で投げる時代は終わった。夏の海はシイラが最高におもしろい。 (寺島亮嗣)
魚屋の店先にクロとイサキが並んでいる。美味なる魚だ。今宵は刺し身で一杯、夏バテ解消! といきたいところ。が、釣り師にとって、クロやイサキは買う魚ではない。自分で釣ってトレトレを食す魚だから、さっそく家に戻って釣行の準備に取り掛かった。 (米山保)
梅雨のこの時期、磯は夜釣りが主流となるが、夜は餌取りも少なく、何よりもデカバンが愛ざおを絞り込む。狙いのクロ、オナガは言うにおよばず、先々月は82センチのマダイ、昨年の今ごろは52センチのイサキが飛びついたりと、うれしい外道? も楽しめ、喜びが倍加する。
が、自他ともに認める釣りバカでも、雨中の夜釣りはつらいもの。数少ない梅雨の晴れ間は、何はさておき、女房を質に入れて? も釣行である。
目指すは五島、津和崎の丹瀬。夜釣りの特級ポイントだ。アクセスは佐世保港からフェリーで小値賀島に渡り、渡船「好洋丸」(中村船長)=090(4987)2910=に乗り換える。
今回の相棒は福岡県前原市の原口強さん。まき餌はオキアミ3角+アミ1角+集魚剤2袋(エキスパートグレ)。つけ餌はオキアミ生と半ボイルを用意した。
午後3時スタート。まずは潮目の手前に仕掛けを振り込む。が、当たりなし。雨続きでまき餌が入っていないのであろう。だけどあわてることはない。納かんは翌朝6時、時間はたっぷりだ。日中は酷暑をしのいで腕ならし。勝負は夕方からでよい。午後5時。原口さんが40センチ級のイサキを捕らえた。次は私で35センチのクロ。続けて原口さんが同型をゲットすると、時合い到来とばかりに梅雨グロ特有の活発な当たりが交互に浮きを消し込み、日没までに35―43センチを8匹捕らえた。
午後8時、夜釣りにチェンジ。遠近深浅をくまなく探り、40センチ級のクロ、オナガ、30センチ級のイサキをコンスタントに捕らえた。おかげで夜明け前に大型クーラーは満タンとなったが、この調子はしばらく続くと思うので、梅雨明け後も夜釣りを楽しむことができるだろう。
熊本県天草下島は本渡市と牛深市をメーンに全町村が合併して天草市が誕生。観光面でも広域的な活動を始めた。その1つが全国的にも珍しい「観光タコ釣り大会」。前夜、天草市本渡地区に宿泊すれば誰でも、何回でも参加できる。一昨年は延べ550人が参加。昨年は730人、今年は1000人以上が見込まれる超人気イベントだ。 (弾涛竿)
大会はすでに15日から始まっているが、それに先立ち7日、市や観光協会、後援の全九州釣ライター協会などのメンバー36人が9隻の釣り船で、佐伊津漁港から午前5時半出船、同9時半帰港の「観光タコ釣り船開き」(試し釣り)を行った。成績は次の通りだった。 (敬称略)
(1)2号船(弘成丸・川本弘志船長)4人、27キロ(2)3号船(更正丸・嶋田信二船長)4人、18.7キロ(3)1号船(美一丸・丸林一志船長)4人、14.7キロ。
8号船で出た天草市〓宇土町の亀子美香さん(38)、せいや君(9)、りゅうせい君(7)ゆいあさん(6)の母子はタコ釣り初挑戦で13.3キロを揚げて大喜び。
「子供たちが吸い付かれたり、かみつかれたり、墨を浴びたりして、てんやわんやのにぎわいでしたが、最高に面白い釣り。親子でまた来ます」と大満足の様子だった。
観光タコ釣り大会は9月10日まで実施。料金は、1泊2食付き、タコ釣り料金を含み大人1万1000円から。小学生以下は8000円から。申し込みは、郵送かファクスで。〒863―0021 天草市港町3の1、本渡観光旅館組合=0969(23)5368/ファクス=0969(23)5382。問い合わせは天草市観光協会本渡支部=0969(23)9011。
※〓は木へんに戸
シイラのフライフィッシングゲームが北部九州で始められたのがここ10年。イカの集魚灯をかいくぐってフライをキャスティングした、そのころの試行錯誤の釣りに筆者も加わっていた。シイラのルアーゲームそのものが関東で20年前に始められたぐらいだから、最近の釣りなのだ。
外洋のブルーウオーターで、思いっ切りルアーを投げ、フライをキャスティングし、シイラの強烈な引きと華麗なジャンプを体を通して味わう。これは、ゲームとしてみれば近場の最高のゲームにちがいなかった。
ところが、私が知っている限りシイラのフライフィッシング愛好者はそうは増えていない。なぜなのか。と考えてみると、まず使うロッドの重さに抵抗があるのだろう。普通10番ロッドを使う。この10番ロッドというのが難しく感じさせ、相当の腕力がいると思われている。このロッドは、教科書的なキャスティングでは振れないのは事実だ。
しかし、ちょっとしたソルトウオーターキャスティングで楽に振れるようになる。さらに最近のロッドは昔の10番と違うのだ。軽いのである。
(寺島亮嗣)
ボーンフィッシュ、ターポン、パーミットをソルトウオーターのグランドスラムという。ソルトウオーターをやっている者にとって夢の魚だ。一生のうちで、この3種の魚を釣りたいと釣り人は願う。なぜ、そこまで思われるのか。
それは、針がかりさせるのが大変難しいこと。神経質でフライを見破るせい、などからだ。
それから、非常に浅い海域にまで侵入してくるから、軽いタックルで狙えることだ。もちろん魚を見つけることができる。浅い海域とは、マングローブの生えたラグーンや、環礁帯の内側で、背ビレを水面から突き出して餌をあさっているのをハンティングする。
これらの釣り場は、メキシコ湾、中南米、カリブ海で開拓された。
ボーンフィッシュだけは、太平洋で釣れる。ハワイ諸島は、その中で最も大型が釣れる。しかし、乱獲がたたって魚影は限りなく薄い。
しかし、日本からはすぐに行けるのでわれわれにはありがたい釣り場だ。この夏、さあ、3度目の挑戦だ。 (寺島亮嗣)
福岡市南区曰佐の洋菓子店経営、森方敏進さんといえば、名門チヌ釣りクラブ「森方塾」のリーダーで、磯釣りの名手だが、今回は「大アジ釣りがこんなに面白いとは知らなかった。梅雨明けまでがチャンス」と、所属する全九州釣ライター協会を通して本紙に実戦記を寄せてきた。 (弾涛竿)
日ごろはチヌやクロ釣りしかやらない森方さんだが、仲間たちに誘われて6月21日の早朝、福岡県二丈町の深江漁港から遊漁船・新幸丸=092(325)3520=で出た。船が流し始めたのは、唐津湾の姫島南側付近。
水深40メートル程度だから釣りやすい。船釣り経験は少ない森方さんだが、船長のアドバイスを得て、図の仕掛けで臨んだ。寄せ餌はアミ。1人3角あればいい。仕掛けが底に着くと、さおをあおって、まき餌を拡散させながらアジを誘うと、のっけから40センチ近い大アジが掛かってきた。
仕掛けの「モビスキン白 白チヌ5号」は大ぶりだが、それだけにがっちり掛かり、バレも少なく効果的だった、と森方さんは言う。この釣りではアジばかりでなく、1キロほどのコロダイやチダイも交じる。大アジは朝マズメから午前10時ごろまでが好機。この日、森方さんは41センチ以下28匹の大漁だった。
ここの大アジは一応、梅雨の間が釣り時だが、梅雨が明けても、今度は30センチ近い中アジの数釣りが楽しめる。また、深江沖ではキスの流し釣りが定評。キスも新幸丸が好ポイントに詳しい。アジ釣り料金は乗合で5000円。
昨年2度、ハワイ・オアフ島にボーンフィッシュを狙いに行った。2回の釣行で、8日間釣った。海岸から広がるフラッツと呼ばれる環礁帯の内側の釣り場を歩いて、歩いて、フライをキャスティングする。
8日間で、針がかりさせたのは2回。2回ともリーダーを切られた。
釣り場は有名なダイヤモンドヘッドのすぐ近くで、若い女性の水着姿を眺めるのにはいいが、釣りには向かない。はっきりいってミスマッチといったところである。
ダイヤモンドヘッドをちょっと回り込めば、プロゴルフツアーが開かれるワイアラエ・カントリークラブがあり、その前に広がるフラッツも絶好の釣り場である。ここには水着姿はない。
オアフ島のボーンフィッシュは巨大である。5キロを超す。しかし、乱獲がたたって、同じボーンフィッシュの釣り場として有名なキリバス共和国の1000分の1ともいわれている。チャンスは少ない。
今回は真夏に行く。どうしても釣りたい5キロ超ボーンフィッシュだ。プラチナの鎧を釣りたい。 (寺島亮嗣)