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岸壁で46センチと47センチチヌ 抱卵、春の乗っ込み間近 長崎県・鹿町漁港

2016年3月 9日 カテゴリー:チヌ・メイタ / 釣りニュース / 長崎

 梅が満開の2月22日。早春には珍しく晴天、無風の釣り日和だった。海水温は一年でもっとも低い時季だが、柔らかな陽射(ひざ)しが降り注ぐこんな日は、乗っ込み前のチヌも活発に餌を追うに違いない。「今日は釣れる」。そんな気がした。

 午前9時、妻の瑠衣と長崎県佐世保市北西部の鹿町漁港へ。この日の潮回りは大潮で満潮は9時。ということは満潮の潮止まりから下げ潮の釣りとなる。勝負は下げ潮が動きだす昼前になるだろう。
 
 ただし、この時季の注意点は二枚潮である。春先は海面と海底の温度差が大きく、潮の動きが不安定。このため妻の仕掛けは、どっしりと重い1号浮きの半遊動。逆に私は上層から下層を幅広く探るため全遊動とした。
 
 まき餌は4~5時間分としてオキアミ1角、アミ1角、集魚剤1袋。つけ餌はオキアミの生をチヌ針2号に縫い付けた。
 
 だが、満潮から1時間が過ぎても潮は動かず、厄介な餌取りも現れず、陽光がきらめく海は沈黙したまま。それでも妻は「岸壁から海を眺めているだけで気分は晴れ晴れ!」と、当たりのない釣りを楽しんでいた。
 
 ドラマはいつも突然やってくる。それまでピクリともしなかった私の浮きがモゾモゾと沈み、道糸が走った。「ほりゃ、おいでなすった」と手首を返す。ドンと乗った。愛竿(あいかん)がコンコンとお辞儀をしながら「半月」を描く。チヌ独特の重々しい締め込みを楽しむと、紺青(こんじょう)の海中にいぶし銀がひるがえった。狙い的中、勝負あり。47センチの抱卵チヌだった。
 
 それから30分後、妻にも46センチのチヌが来た。「夫婦かしら」と妻が問う。「いや卵を抱えているから姉妹だろう」「すると今年は産卵が早いわね」「暖冬だからなぁ」と語りながら、帰り支度に取り掛かった。
 
 ●「乗つ込んでなほ美しきちぬの貌(かほ)」 瑠衣
 
=2016/03/08付 西日本新聞夕刊=


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