巨大ターポンを求めて 最大の100ポンド級と格闘45分 米国フロリダ・キーズ
海のフライフィッシングの対象魚の中で最高の標的として数えられるのがターポンである。中でも100ポンド(約45・3キロ)以上の大物をジャイアント・ターポンと呼ぶ。6月26日から10日間、ターポンフィッシングの発祥地・米国フロリダへと向かった。
フロリダ半島から南西方向に島々がつながるキーズと呼ばれるところが釣り場だ。同地へは3度目の釣行。過去にはメキシコでもターポンを狙った。
現地ガイドは、水深2メートルほどの広大な浅瀬に群れをなすか、単独で泳ぎ来るターポンを船上から探す。アングラー(釣り人)は船首に立ちガイドの指示を待つ。
「11時、50フィート。キャスト!」
指示に従って1回でフライをキャストしなければならない。それが5秒遅れれば大抵の場合チャンスはない。長くても2秒か。方向、距離の見極めなど、全てが緊迫した状況が続く。
ターポンの口は硬い。針掛かりも難しい。掛かった後に来るさく裂するような大ジャンプもかわさなければならない。
使うティペット(ハリス)は16ポンド。それ以上は認められない。太いとターポンと人間双方に危険な状況となるからだ。つまり、取れそうもなかったら切りなさいということだ。ロッドが折れたり、長い時間がかかったりしてターポンは死んでしまう。
今回の釣行では、100ポンドのターポンと45分のファイト後、ティペットが切れた。リーダーキャッチと言われるもので、釣ったとみなされる。
今回の釣行では、友人も合わせて、7日間で18匹フッキング。リーダーキャッチ5匹だった。そして、最大魚はこの100ポンドだった。
フロリダのジャイアント・ターポンは語りつくせない。
=2015/07/21付 西日本新聞夕刊=