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島根県高津川水系 イワナの仲間 今年もゴギに会えた 頭頂部まで広がる白い斑紋

2009年3月17日 カテゴリー:淡水魚 / 釣りニュース

 中国山脈の懐に抱かれてひっそりと生きている魚がいる。イワナの仲間、ゴギだ。この10年、毎年1回は愛くるしいゴギの顔を見に行っているが、徐々に少なくなっているのを実感する。島根県の高津川水系に出掛けた。(香月駿一郎)

 イワナは地域によって、斑紋などが違う。地域色が強い。ゴギは頭頂部まで白い斑紋が広がるのが1つの特徴だ。

 いつも通っている河川も改修工事の後は、あまり釣れなくなった。かつて渓流の下流域でも釣れたが、工事後は最上流部まで分け入らないと、姿を見ることはできない。

 「今年はどうかな」と不安を持ちながら釣り上がった。肉食魚なのでルアー、フライでも釣れる。最初はフライで狙う。ヤマメは釣れるが、ゴギは釣れない。上流へ、上流へ釣り上がって行くと、フライロッドが振れないような水流も乏しい最上部まで来てしまった。

 迷った末、釣りバッグから餌釣り用の渓流ざおを取り出した。こういうこともあろうかとクリムシも持ってきていた。ミャク釣りである。

 岩陰に潜む魚である。岩沿いに流すと小さな当たりがあった。10センチのゴギだった。やせていた。水生昆虫も少ないのだろう。その源流地帯で3匹のゴギを釣った。楽しみの釣りというより、生存確認の釣りの感じになってしまった。いうまでもなく3匹とも放流した。

 この川に関しては、広葉樹の森の最奥部まで追い立てられて、どうにか生きている魚だ。日本の美しい山河を象徴するような魚だ。感傷主義は好きではない。だが、こうした魚を残していく自然環境を守る自分流の小さな努力をしたい、とゴギを釣るたびに思う。

 来年もまた、ゴギに会いたい。


=2009/03/17付 西日本新聞朝刊=


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