« 前のページへ | トップページ | 次のページへ »

原始的で伝統的な漁 満喫 透明な水流が絶対条件 「アユ掛け」で川遊び

2010年9月 7日 カテゴリー:淡水魚 / 釣りニュース

 残暑厳しく、まだまだ水が恋しい。川に漬かり、水中メガネでアユを追いながらの「アユ掛け」は野趣に富んだ夏の遊びだ。 (香月駿一郎)

 「アユ掛け」の道具は手製だ。1メートルぐらいの細い竹の先にいかり型の掛け針を取り付ける。アユが掛かったら、クッションのためにその針が竹の先から外れ、30センチぐらい出るようにラインを調節する。この釣りは原始的、伝統的なアユ漁といえるかもしれない。
 
 「アユ掛け」の絶対条件は水が透明な清流であることだ。視界が悪ければ、この釣りは成立しない。逆に言えば、この「アユ掛け」が土地に根付いていることは、その川がきれいであるという証左だ。九州でもこの「アユ掛け」が盛んな土地が局所的にある。
 
 水中メガネで川をのぞくと、浅い瀬でも驚くほど複雑な小宇宙であることがわかる。オイカワ、ヨシノボリ、カワガニ、テナガエビなど多様な生き物が眼前に展開する。
 
 狙いのアユは動いているので、それをとらえることはなかなか難しい。それだけに「アユ掛け」は腕の差が歴然とする。ただ、アユは臆病(おくびょう)な魚で、追われると石の陰、くぼみなどに逃げ込み、一瞬、静止の状態になる場合がある。初心者にとってはそこがチャンスになる。
 
 アユの体はすぐに針が通るほどどこまでも軟らかい。アユを掛ける。短いラインが出ていく。その手応えが竹の棒にも伝わってくる。4、5匹でも掛ければ塩焼きには十分だ。
 
 漁業権のない小河川にも意外とアユが遡上(そじょう)している。水遊びがてら、そういった河川を見つける楽しみもある。漁業権の設定されたアユ河川では入漁券購入を含め、地元漁協に一声、掛ける必要がある。
 
 
=2010/09/07付 西日本新聞夕刊=


西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]