« 前のページへ | トップページ | 次のページへ »

九州ではなじみ薄いハス 手軽だが生態系に影響も 福岡県・矢部川

2011年4月26日 カテゴリー:淡水魚 / 釣りニュース

 バスではない。ハスである。ハスは九州ではなじみの薄い淡水魚だ。もともと関西系の魚だが、最近、九州にも分布を広げている。その実態を探るために福岡県南部の矢部川に出掛けた。

 「最近、ここもハスが釣れるようになった」
 
 数年前、同川に小魚釣りに行ったときに、近くの釣り人のこの言葉が耳に残っていた。
 
 ハス? 韓国に住んでいたころ、フライやルアーのゲームフィッシュの対象魚としてコウライハスは人気があり、実際に釣ったことがあった。ただ、日本での自然分布は琵琶湖・大淀川水系などで、九州にはいなかった。琵琶湖産の稚アユの放流に交じって分布を広げているらしい。
 
 コイ科の魚であるが、肉食魚だ。小魚に似せたミノープラグで攻めることにした。本当にいるのか。半信半疑での第一投。ミノーを小刻みに震わせながら誘う。ミノーを追尾する魚影。同時にグッとした手応え。あっさりと釣れた。大きなオイカワといった容姿ではあるが、その「へ」の字の大きな口がどう猛さを伝えている。
 
 一投ごとに釣れる。中には数匹でミノーを追うこともあった。大きさは20センチから30センチ。軽めのロッドでそのファイトを十分に楽しむことができる。
 
 関西から来たハスの自然繁殖を支えているのは、餌になる小魚である。矢部川がそれだけ魚が豊富であることの証左ではある。と同時に、ここも放流魚、生態系の問題を抱えている。
 
 ハスは手軽なゲームフィッシングの相手ではあるが、釣れれば釣れるほど、どこか素直に喜べない気持ちもわいてくる釣行だった。


=2011/04/26付 西日本新聞夕刊=


西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]