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季節の風を感じヤマメ狙う 新たな川との出合いも 熊本県・球磨川水系

2012年6月12日 カテゴリー:淡水魚 / 釣りニュース

 風には2千以上の名前がある。その一つが青嵐。青葉をざわざわさせる風だ。深山幽谷。熊本県・球磨川水系の渓流は青嵐の中の釣行だった。

 峠で休憩中に、軽トラックの釣り人と言葉を交わした。荷台には自転車があった。定年後、毎日のように釣り歩いているという。
 
 「車の入れない細い林道を自転車に乗って分け入る。未知の川があります。そこにはヤマメがいる。そんな川を探しては釣りをしています」
 
 源流志向の釣り人だった。互いに「いい釣りを」と言って左右の道に別れた。この日は小雨模様。釣り人にとっては好条件だ。雨にぬれた緑が一段と鮮やかだ。
 
 水系の一つに入渓した。どの川でも探りのパイロットルアーは遠投、潜行力のある「D-コンタクト」(5センチ)だ。
 
 森が深いだけに小雨でも川には濁りがない。小刻みにさお先を動かすトゥイッチングを入れながら、誘っていく。他に釣り人はなく、ゆっくりとポイントを攻めていく。
 
 ようやく、1匹のヤマメが誘いに落ちた。それほど、大きくはない。写真を撮り、早々とカメラをバッグにしまった。
 
 やはり、初夏の釣りは渓流が気持ちがいい。そろそろ、胸までのウエーダーよりシューズだけでズボンのまま、じゃぶじゃぶと水に入る季節でもある。
 この日の釣果は20センチ前後が数匹だった。この川は空が開けていて、フライも十分に振れる。
 
 球磨川本流はアユ釣りの季節だが、その水系にはヤマメ釣りの人。峠で出会った釣り人は、どの谷でさおを出しているのだろうか。ヤマメ釣りの魅力は魚だけでなく、季節ごとに風を受けながらの、新しい川との出合いでもある。


=2012/06/12付 西日本新聞夕刊=


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