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身近な場所で早春のタナゴ 細仕掛け 手軽に遊ぶ 福岡県小郡市

2013年2月26日 カテゴリー:淡水魚 / 福岡 / 釣りニュース

 小麦粉大さじ2杯に、卵の黄身一つ。これを練れば出来上がり。たこ焼きの生地ではなく、タナゴ釣りの餌だ。春まだ浅き日、福岡県小郡市の小川に出かけた。

 タナゴはコイ科の数センチから10センチほどの淡水魚。日本には11種が生息している。こんな小魚の釣りは九州ではマイナーな世界だが、江戸時代からの伝統で、今でも関東の一部では熱狂的に支持され、定着している。
 
 河川環境の悪化などで生息数は減少している。ただ、関東からわざわざ九州へ遠征している人は「九州はまだまだ生息数が多い」という。セボシタビラやカゼトゲタナゴは九州北部だけに生息していることもあって「九州はタナゴの宝庫」ともいわれるのだろう。
 
 小魚だけに、仕掛けは繊細だ。細いさお、細いハリス、小さな浮きに針。その針の先に米粒大に丸めた餌をつける。専用の道具はインターネットでも購入できるが、細めにしたハヤ(オイカワ)釣りの仕掛けで代用できる。
 
 小川といっても用水路がポイントだ。底近くを流す。浮きが揺れ、消し込む。5センチほどのヤリタナゴだ。細仕掛けだけに、それなりに手ごたえがある。川辺には菜の花、田んぼにはヒバリ。のんびりした牧歌的な釣りだ。
 
 タナゴの魅力は色だ。ほとんどが春から初夏にかけて産卵期に入ると、オスには熱帯魚のような婚姻色が出る。赤、白、青…。産卵期にはまだ早いが、釣ったヤリタナゴのヒレ先はうっすらとすでに色づいている。この色をめでるために観賞用として持ち帰り、水槽で飼う人も多い。
 
 身近な場所で、手軽に、美しい川魚と遊ぶ。ただ、この釣りは田畑を荒らす不審者に間違われることもよくあるので、その点は「李下に冠を正さず」の心で。
 
=2013/02/26付 西日本新聞夕刊=


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