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シアトルにスティールヘッドを追う フライの"頂"...好機は一瞬 米国・オリンピック半島

2014年4月16日 カテゴリー:その他 / 淡水魚 / 釣りニュース

 2月20日から6日間、関東、関西の仲間に九州(筆者)を加えたメンバー5人で米国シアトルを訪ねた。オリンピック半島を流れるクイノールト・リバーでスティールヘッド(鋼鉄頭)と呼ばれるニジマスを追う旅である。 

 ニジマスといえば「渓流か釣り堀での楽しみ」のイメージを背負わされた感がある。元来は北米大陸の太平洋岸に生息する魚だ。スティールヘッドはそのニジマスの降海型。れっきとした野生種であり、フライフィッシャーが目指す高い頂である。
 
 12月から4月にかけて遡上(そじょう)する。個体数は少なく、6日に1匹釣れるかどうか。冷たい流れに立ち込み、一日中ひたすらキャストを繰り返さなければならない。気温はさほど低くはないが、晴れる日が少ない。しとしとと雨が降り注ぐ。体の芯までぬれる。楽な釣りではない。
 
 いつ訪れるかは分からない。でも必ず来ると信じてキャストする。そして2歩下がる。これの繰り返しである。今思い返しても、そのシーンばかりが浮かぶ。
 
 ここ10年、この釣りが熱い。タックルが進化し、釣りそのものが一変したのも理由だろう。個体数が一時激減したが、保護施策が功を奏したことも大きい。
 
 川と海とを行き来するこのマスは神出鬼没であり、それを納得した上での釣りである。チャンスは一瞬しかないのだが、いつも緊張してばかりはいられない。なのにキャストは確実に、との矛盾をはらむ。
 
 「いつやってくるのだろう...」。6日間そればかり考えていた。チャンスは2回訪れ、一度は針はずれ。もう一度は針が伸ばされてしまった。
 
 一行のうち、スティールヘッドを捕らえたのは稲見一郎さん(東京都)ほか1人。私はドリーバーデン(オショロコマ)をかろうじて手にすることができた。
 
 また来年である。
 
=2014/04/15付 西日本新聞夕刊=


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