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スチールヘッドを求めて 過酷な条件下、執念の1匹 米国オリンピック半島

2016年3月23日 カテゴリー:その他 / 淡水魚 / 釣りニュース

 米国カリフォルニアからアラスカまでの太平洋側の川と、五大湖に生息するニジマスの亜種はスチールヘッドと呼ばれ、海と川を行き来する。スチールヘッドは冬と夏、川に戻る。3月7日から5日間、ワシントン州オリンピック半島へ旅した。

 夏に比べて冬のスチールヘッド狙いは過酷だ。寒さ、水量の多さ、連日の雨が釣り人を痛めつける。それに耐えながらの釣りとなる。おまけに魚は神出鬼没ときている。
 
 釣り方は当然、フライフィッシングである。アトランティックサーモンを釣るスコットランド発祥の「ツーハンドロッド」を用いる。流れの中に立ち込み、大きなフライをキャストする。重い流れに送り込んで川底を泳がせる。そして当たりを待つ。フィッシングガイドは「千回に1匹当たりがあるかだ」と断言する。
 
 それにしても雨ばかりだ。昨年は記録的な少雨だった。今年は記録的な大雨だ。例年の5倍も降っているという。川の水は濁り切り、ロッジに向かうまでに渡った川はどれも立ち込む余地がないほど水かさが増していた。困難さが容易に予想された。
 
 5日間の釣りで川に立てたのは3日だけだった。ほとんどの川は釣りにならない。フィッシングガイドは辛うじて釣れる川を探した。
 
 1日目。全員に当たりはあったものの針に乗らなかった。2日目。暴風と横殴りの雨の中、京都市から参加の向田征司さんが執念ともいえる粘りで掛けた。これが今回の唯一のスチールヘッドとなった。
 
 よく言われることだが、天候には逆らえない。その中でもがくのも釣りだ。スチールヘッドの釣りはそのことを分からせてくれる。
 
=2016/03/22付 西日本新聞夕刊=


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