球磨工 打倒王者の誓い 部員は地元中心 選抜16強で自信

【男子4回戦・球磨工‐東海大福岡】井上(東海大福岡・左)の小手を狙う向坂(球磨工)
【男子4回戦・球磨工‐東海大福岡】井上(東海大福岡・左)の小手を狙う向坂(球磨工)
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 圧巻の剣道で窮地を救った。東海大福岡との4回戦で、球磨工の大将向坂浩哉(3年)が3人抜き。相手中堅を引き面2本で退けると、残り2人は鋭い小手で2本勝ちを収めた。「小手に入る速さは九州学院を参考に練習した。相手が3人残っていても、焦りはなかった」。大逆転勝利にも大黒柱は涼しげだった。

 熊本には4年連続高校3冠(全国選抜、玉竜旗、全国総体)を狙う九州学院が君臨する。全国から有力選手が集まる王者に対し、球磨工は登録7人中、6人が学校のある人吉市や隣接する球磨郡出身だ。中には5歳から剣を交える部員もいるほど気心が知れた仲で「地元から九学を討つ」を合言葉に集った。

 向坂もあさぎり中(熊本県あさぎり町)のころに九州学院への進学を考えたが、九州学院中に負け続けて「打倒九学」への思いを強くした。安方建造監督は1998年に阿蘇(現阿蘇中央)で玉竜旗3位。準決勝で九州学院に敗れた苦い思い出がある。勝負にこだわる情熱的な指導に、向坂は「この人の下でやりたい」と決めた。

 学校は工業系の資格取得に向けた勉強をすることが多く、その日は2時間半の練習が1時間近く削られる。その分選手たちは仲間の課題を指摘し合い、助け合ってきた。1月に県下剣道大会の決勝リーグで九州学院に敗れたが、向坂は相手の大黒柱の岩切勇磨(3年)を面で撃破。チームは準優勝し、今年から出場枠が拡大された全国選抜に初出場して本大会でも16強に食い込み、自信をつけた。

 3年生にとって今大会が打倒九学のラストチャンス。向坂は「みんながいつも通りの力を出せば勝てる」と言い切る。球磨工の最高成績は一昨年の32強(6回戦敗退)。あと1勝で並ぶが「球磨モン」たちは決勝で宿敵の連覇を止める野望だけを頭に描いている。

=2017/07/29付 西日本新聞朝刊=

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