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福岡常葉 復権への一歩 監督長男の1年藤島 堂々10人抜き

【男子4回戦・福岡常葉‐日吉ケ丘】小関(日吉ケ丘・左)を激しく攻める藤島(福岡常葉)
【男子4回戦・福岡常葉‐日吉ケ丘】小関(日吉ケ丘・左)を激しく攻める藤島(福岡常葉)
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 10人抜きのアナウンスが流れると、客席からどよめきが起こった。福岡常葉の藤島清隆監督の長男である1年生の先鋒藤島が、27日の2回戦に続き、3回戦の長崎北戦も得意の出ばな面を主体に一人で勝負をつけた。「10人いけたことはよかった」と振り返った。

 福岡常葉は校名が福岡南女子だった2001年、藤島監督に率いられて玉竜旗女子を優勝。翌年2月に生まれた剣は、同校の道場で3歳のころから稽古を積んだ。強豪の空気に圧倒された。「怖くて泣いたこともあります…」。道場で父からは勝利への執念を徹底的に植え付けられた。「いつも勝つことを考えながら稽古をしろ」。常に実戦を想定し、出ばな面を鍛えた。10人抜きは勝利にこだわる父の指導のたまものでもあった。

 だがチームはその後、激戦区福岡で低迷。06年に共学化されて現校名となっても苦戦は続いた。「自分がおなかの中にいた時以来、優勝がないんだと思うと悔しかった」。藤島の脳裏に幼少時に自身の練習相手をしてくれた「姉弟子」の顔がよぎった。筑紫野市の筑紫野南中3年だった昨年、福岡県大会で個人3位。そして「母校」の復権を果たす道を選んだ。

 チームは4回戦で全国選抜8強のシード校日吉ケ丘(京都)に大将同士の戦いの末に敗退。福岡県大会16強の福岡常葉にとって大健闘でも、相手先鋒に引き分けた藤島は「すごく悔しい」と唇をかむ。それでも監督は「重圧がある中、よく頑張ってくれた」と優しい父の顔を見せた。「常葉の名を知ってもらえるようにしたい」と藤島は誓う。父や姉弟子、仲間の思いを自らの「剣」に乗せていく。

=2017/07/29付 西日本新聞朝刊=

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