第92回全国高校野球選手権大会(8月7日から15日間・甲子園)の宮崎大会決勝戦は29日、前日の雨によるグラウンドコンディション不良と試合中の雨が予測されたため2日連続で順延された。九州・沖縄勢で最後の甲子園切符をかけて戦うのは、延岡学園とノーシードの宮崎第一。延岡学園はこれまでけがに泣かされてきた左腕エース坂元悠貴(3年)が完全復活。最後の夏で全国デビューを果たし、目標のプロ入りへアピールする。
■ライバル浜田(宮崎工)のためにも「絶対にV」
今夏の主役は渡さない。延岡学園の坂元が宮崎最強左腕を証明する。準々決勝で選抜出場の宮崎工を2-1で撃破。準決勝は春の県大会を制した宮崎商を8-0の7回コールドで下し、甲子園出場に王手をかけた。
ライバルとしてしのぎを削ってきた宮崎工のエース左腕に甲子園出場を誓う。「浜田の分も背負って投げたい。あいつのためにも絶対に勝ちます」。浜田とは1年生大会と昨秋の県大会3回戦で対戦し、いずれも1点差で惜敗。三度目の正直と挑んだ今夏は、互いに完投して2-1で投げ勝った。
充実する気力とともに、コンディションも整った。昨夏は新人戦で死球を受けて右手を骨折。秋の県大会は完治しないままグラブをはめて出場した。度重なる故障にも悩まされたが、完全復活した今大会は3回戦から3試合に登板して計24回を1失点。キレのある直球を内外角に散らし、スライダー軌道のカーブで空振りを奪う。「プロを目指しています」という左腕にとって、最後のアピールの夏でもある。
「坂元を休められてよかった」と重本監督は2日連続の順延を歓迎。本人も「投げたかったんですが、気持ちはもう切り替えています」とすっきりとした表情。29日は変化球を交えて約30球を投げ込んだ。1年生だった2008年夏は準決勝、昨夏は準々決勝とあと一歩のところで涙をのんできた延岡学園を、4年ぶりの夢舞台に導く。 (丹村智子)
=2010/07/30付 西日本スポーツ=