石井初女王 5年連続出場「本当にうれしい」

ガールズグランプリを初制覇し胴上げされる石井寛子=東京新聞提供
ガールズグランプリを初制覇し胴上げされる石井寛子=東京新聞提供
写真を見る
写真を見る

 石井がついに、ガールズの頂点に立った。5年連続出場での初載冠に「夢だった。本当にうれしいです」と、おしゃれにメークを施した顔を崩して笑った。惜敗続きにピリオドを打ったが、今回もタイヤ差の接戦で「差せたかどうか分からなかった」。ゴール後の周回中に「ヒロコ、やったよ!」というファンの声で勝利を知った。

 レースでは思い切った作戦をとった。「7番車なのでまずはピストルと同時に踏んで、前を取ろうと思っていた」。2番手を確保すると、鐘前2角で踏み上げて、打鐘前に先頭に立った。勝負どころは終HSだった。巻き返して先頭を奪った奥井の2番手を、長沢との踏み合いの末にキープして「チャンスがあると思った」。最後の直線では、「落ち着いて。回して回して」と自分に言い聞かせ、ゴール線へとハンドルを投げた。「1年間、ここで優勝することだけを思って、努力してきて良かった」。ガールズのなかったアマ時代から、女子競輪の復活を信じて自転車に懸けてきた思いが結実した瞬間だった。

 賞金の使い道は「全額ではないですが、被災地に寄付したい。いろいろ考えたい」と即答した。次の目標は「(5月、平塚Gコレ出場へ)1月、高松でのトライアルも頑張りたい」としっかり定めている。美しく、優しく、強い女王は、2018年も輝き続けるに違いない。 (野口)

 石井寛子(いしい・ひろこ)1986年1月9日生まれ、埼玉県春日部市出身、31歳、104期。2013年5月デビュー。通算成績は318走、232勝。主なタイトルは2013年9月京王閣と14年3月名古屋でのガールズケイリンコレクション、17年いわき平のアルテミス賞、同年ガールズGP。通算取得賞金は7084万6000円。160センチ、59キロ、B型。師匠は朝倉佳弘(90期)。

■奥井積極先行 タイヤ差2着

 力強く先行して逃げ切りを図った奥井は、惜しくも2着。目を赤くして検車場に戻ってきた。大きくため息をついた後「なかなか先行の神様は…」とタオルで涙を拭った。「お客さんに後押ししてもらって、この舞台で先行できた。だからこそ、お客さんのためにも勝ちたかった」と言葉を絞り出した。先行勝負のスタイルを貫き、果敢に駆けた。レース後、その勇気をたたえるファンの声は、勝者にも負けていなかった。

■児玉は捲り不発

 捲り不発の児玉は、後方のまま6着に敗れた。涙が乾いた後、報道陣に対応し「悔しいというより、自分のレースにあきれるレベル」と、さっぱりした笑顔も見せた。「普段のレースは先行ばかりで、捲るタイミングが今イチ分からなかった。普通開催から7番手捲りなどで一発を狙うレースをやってみたい」。新しい取り組みも加えて、初タイトルへの挑戦を続ける。

=2017/12/29付 西日本スポーツ=

西日本新聞のイチオシ [PR]

ソフトバンクホークス選手の写真販売中!

西日本新聞のイチオシ [PR]