都城商 投打光る快進撃 鮮やか先制 強豪を圧倒 8強入りスタンド歓声

koushien090821_01.jpg 28年ぶりの8強だ‐。第91回全国高校野球選手権大会で宮崎県代表の都城商は20日、智弁和歌山(和歌山)を4ー1で下し、同県勢としては2001年の日南学園以来のベスト8入りを果たした。打っては計12安打、投げては新西貴利投手(3年)が被安打5で2戦連続完投し、春と夏の甲子園で優勝3回を誇る智弁和歌山を圧倒した。初出場した28年前の8強入りに続く快進撃。チームは勢いに乗ったまま22日の準々決勝で、中京大中京(愛知)と対戦する。

 ■主導権を握る

 初回、鮮やかな先制攻撃を見せた。2死一、二塁で5番松原大輔三塁手が三遊間を抜く適時打で先制。続く冨永圭太主将が右中間に二塁打を放ち、2点を追加して試合の主導権を握った。

 ほぼ満員となり盛り上がるアルプススタンド。松原三塁手の父勇造さん(48)は「ここまで活躍してくれるとは本当にうれしい。チームバッティングで得点を重ねてほしい」とエールを送った。

 その裏に1点を返され3ー1に。2、3回の攻撃では走者を二塁に進めるも無得点に抑えられた。

 欲しかった追加点は4回表、再び2死からだった。藤本雄也中堅手の右前打で三走がホームイン。大会出場のためこの日は甲子園入りできなかった吹奏楽部に代わり、OBのつてで応援演奏する神戸星城高(神戸市)音楽部3年の渡辺彩夏さんは「学校には野球部がなく初めての甲子園。チームが勝っているのでとても興奮します」と笑顔を見せた。

 ■バックに信頼

 エース新西投手は、5回裏に3者連続三振を奪うなど、5回までで被安打1の好投。小学校以来の友人という3年の戸切健人(とぎりたけと)さんは「新西投手は野球センスは昔からずばぬけていた。このまま完投してくれるはず」と力を込めた。

 6回裏の無死一、三塁のピンチの場面でも、新西投手は相手中軸3人を三振と凡打に打ち取った。母加代子さん(49)は「バックがしっかり守ってくれるから抑えられる。全員野球で、安心して見ていられます」。

 ■夢のようです

 打線は2けた安打を放ち、5回以降も好機はつくるが、なかなか追加点を奪えない。一方の新西投手も粘り強い投球を続けるが、8回裏に1死一、二塁と再び大きなピンチを迎えた。「気張れー」と声を送るスタンドの応援団。その願いが届き、この回も無得点に抑えると、大きな拍手がわき上がった。

 4ー1のまま迎えた9回裏、スタンドからは一球一球に歓声が上がった。最後のバッターを三塁ライナーで打ち取ってゲームセット。選手保護者会会長の内田孝裕さん(52)は「強豪校を相手に、夢のようです」と、周囲と抱き合って喜んだ。

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 ●地元で市民応援 「全国制覇して」

 都城商の地元・宮崎県都城市蔵原町のウエルネス交流プラザでは、市民約50人が集まり、「甲子園に届け」とばかりに、中継のテレビに向かって熱い声援を送った。

 初回に3点を先制、終始リードを保つ展開。6回裏の無死一、三塁のピンチをエースの新西投手が無失点で切り抜けると、「これで大丈夫だ」と笑みがこぼれた。最後の打者を打ち取ると、28年ぶりの8強入りをたたえる拍手がわき起こった。

 最前列で応援を続けた都城西高3年の沢井健さん(17)は「都城商の冨永主将は幼稚園が一緒だった。自分のことのようにうれしい」。都城商OBの川畑国治さん(61)は「家でテレビを見ていたが、喜びを分かち合いたくて出てきた。この勢いで全国制覇してほしい」と興奮していた。

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 ●選手の一言

 新西貴利投手 バックがどんなに強い打球も止めてくれた。思い切り投げることができた。

 米良孝秋捕手 相手をビデオでしっかり分析し、的確な守備位置を指示できてうれしい。

 内田祥文遊撃手 相手投手の球をしっかり見極めて安打を放てた。次は打点を決めたい。

 長友啓佑選手 代打で三振してしまったが、三塁コーチとして積極的な指示が出せた。

【写真】8強入りを決め、喜びを爆発させてアルプススタンドの応援席に駆け出す都城商ナイン

=2009/08/21付 西日本新聞朝刊=


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