明豊 強さは本物 一時4点差を逆転 8年ぶり8強 21日花巻東と対戦

koushien090821_02.jpg 強さは本物、次は4強だ‐。夏の甲子園大会で県代表の明豊は20日、常葉橘(静岡)を8‐6で下し、ベスト8入りを決めた。8強進出は2001年以来、8年ぶり。一時は点差を4点に広げられながらも、終盤の粘りで9回に追い付き、今大会4度目の延長戦の末に大逆転劇を演じた。激戦にアルプススタンドの応援団は、割れんばかりの歓声と拍手で選手の健闘をたたえた。初の全国制覇を見据え、チームは準々決勝で花巻東(岩手)と21日に対戦する。

 ■鮮やか先制攻撃

 相手好投手の出ばなをくじく鮮やかな先制攻撃を見せた。1回表、1死一、二塁から4番阿部弘樹主将と5番木森恭平一塁手が連続安打で2点を先取。スタンドからは「押せ、押せー」の大歓声が上がった。

 明豊のマウンドは2回戦で完封したエース野口昂平(こうへい)投手。母美恵さん(50)は「平常心で臨んでほしい」と見守った。1回裏、先頭打者の強い打球を砂川哲平二塁手が好捕。野球部2年の宮本賢司さんは「内野陣は鉄壁。幸先の良いスタート」と興奮気味に語った。

 ■「好機は必ず…」

 ところが3回裏、相手打線の集中打で4点を奪われ、逆転される。途中から今宮健太遊撃手がリリーフしたが、4回裏には2点適時打を浴び2‐6に点差が開く。大粒の汗をかきながら体を動かし続けるチアガールの3年、八崎愛さんは「これまでも苦しい試合を乗り越えてきた。必ずチャンスは来ます」と祈った。

 5回に1点を返したものの3点差で終盤8回へ。応援団に重苦しい空気が漂い始めたが、2死一、二塁の好機に、代打の寿雄大選手が執念の2点右前適時二塁打を放ち、1点差。応援団もまた活気づいた。寿選手の母和美さん(43)は「選手全員の底力で打てたと思う」。

 9回表、応援団が「みんなでいくぞー」と声援を送る。それに応えるように2番砂川二塁手が右中間を深々と破る三塁打。続く今宮遊撃手の適時打で同点に追い付き、延長戦へ突入した。

 ■スタンドも一体

 11回。3番手の山野恭介投手がマウンドに上がり好投すると、流れは明豊へ傾いた。

 12回表、1死満塁の好機をつくり、打席に1番平井徹右翼手。「甲子園に来てからは不振みたいだけど、何とか打ってほしい」と兄友章さん(22)は拳を握り締めた。打球は遊撃手前へのゴロ。しかし平井右翼手の俊足が生きて一塁セーフとなり併殺が崩れ、その間に2人が生還。ついに勝ち越した。

 その裏を山野投手がきっちり抑え、約3時間に及ぶ激戦を制した。歓喜に沸くスタンドで阿部主将の妹菜月さん(13)は「選手もスタンドも一体で感動した」とはじけるような笑顔を見せた。

    ×      ×

 ●選手のひと言

 野口昂平投手 悔いの残る試合だった。チームに迷惑を掛けたので、次戦でばん回したい。

 阿部弘樹主将 明豊らしい粘りの野球ができた。3人の投手が勢いづくようにリードした。

 砂川哲平二塁手 九回の三塁打は気持ちで打った。打撃でチームに貢献できてうれしい。

 今宮健太遊撃手 最高の試合で最高の勝ち方ができた。良い流れを次の試合につなげたい。

 篠川拓也選手 3年生の最後の試合にしたくなかった。振り逃げの時は全力で走った。

【写真】9回表、土壇場で同点に追いつき、沸き上がる明豊の応援スタンド

=2009/08/21付 西日本新聞朝刊=

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