「白球諦めず、最後まで」 専大玉名猛打に散る スタンドからは熱い声援

試合終了後、応援団にあいさつに向かう専大玉名の選手たち
■互角
初回、いきなり好機が訪れた。1死から2番柁原稔樹左翼手がしぶとく中前安打。続く3番園道工也遊撃手が併殺崩れで出塁すると、二盗、三盗を続けて決めた。父の淳哉さん(38)は「『思いっきり暴れてこい』と伝えていたが、一回表にも背走で好守を見せたし、まだまだやってくれそう」。4番高橋昂希一塁手が空振り三振でこの回を終えたが、得点への期待が高まった。
先発の江藤秀樹投手も上々の立ち上がり。サイドスローからテンポ良くストライクを低めに投げ込んで、二回までは無失点に抑えた。
■満塁被弾
状況が一変したのは三回表。相手先頭打者に四球を与えると、続く打者のバントを主将の田中将平捕手が一塁へ悪送球。セーフティーバントも決められて無死満塁に。右前に先制打を許すと、迎えたのは相手先発の3番川上竜平投手。「長打があるのは分かっていたのに…」。江藤投手が悔やむ甘いスライダーを左翼席に運ばれる満塁アーチを喫し、一挙5点を失った。
「ここからだ」。「元気を出せ」。スタンドからはナインを鼓舞する声援が飛んだ。野球部員で応援団長の2年生、前田遼汰さん(17)は「1点ずつ、つなげば取り返せる」と声をからした。
■意地
反撃は五回裏。「直球だけ狙おうと決めて、無心で振った」。先頭の田中主将が左前打を放つと、左翼手が後ろへそらした間に一気に三塁へ。7番平原勝尋二塁手の左犠飛で1点をもぎ取った。田中主将の父孝昭さん(60)は「よくホームまでかえってきてくれた」と目を細めた。
しかし、相手の猛攻は止まらない。六回表、江藤投手がさらに失点すると、熊本大会と同様に園道遊撃手が救援。同校野球部OBの南勝行さん(49)は「継投はうちの形。園道投手もフル回転してほしい」と期待したが、ほとんど投球練習できずに登板したため、制球が定まらない。四球から連打を浴びるなど、この回計7失点を喫した。
八回裏には四死球三つで1死満塁とし、相手エースの秋田教良投手を登板させたが、140キロ台後半の直球に苦しみ凡退。九回裏、代打の丸山憲人選手が右中間二塁打を放って意地を見せたが、後続が倒れた。
大敗だった。だが試合終了後、応援席にあいさつに来た選手たちには「お疲れさま」「よくやった」などと温かい声援が飛んだ。同校の久和基利校長(64)は「最後まで諦めず、挑戦する姿勢を見せてくれた」と健闘をたたえた。
=2011/08/12付 西日本新聞朝刊=

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