西日本新聞

全力プレー拍手やまず 海星、初戦で無念の惜敗 好機に一打出ず

2011年08月12日 00:50
逆転を信じ、声をからして選手に声援を送る海星の野球部員たち
逆転を信じ、声をからして選手に声援を送る海星の野球部員たち
 夏の甲子園大会県代表の海星は11日、東洋大姫路(兵庫)と対戦し0-4で初戦敗退した。何度も得点圏に走者を進めたが、あと一打が出なかった。逆転を信じ、声援を送り続けた一塁側アルプス席の応援団。「格好良かったぞ」「惜しかった」。ゲームセットを告げるサイレンが響く中、甲子園の土でユニホームを真っ黒にした選手たちをねぎらう拍手はいつまでもやまなかった。

■序盤は互角

 三回までは手に汗握る投手戦となった。エースの牧瀬凌都投手は、甲子園で勝ち進むために猛練習していたカットボールや得意のスライダーを駆使。東洋大姫路の打者を無安打に抑える完璧なピッチングを見せた。

 対する東洋大姫路のマウンドはプロ注目の右腕、原樹理投手。抜群の制球力と、切れのある変化球を持つ好投手を相手に、海星打線は二回表に池田龍太郎右翼手が二塁打を放つなど食らい付いていった。得点には結び付かなかったがチャンスもつくり、自分たちのペースで試合を進めた。選手の多くを中学の時から見てきた海星中学野球部の野口等コーチは「まだまだ彼らの力はこんなもんじゃない。ちゃんとミートしてる。絶対勝てる」。

■先制点許す

 四回裏、ここまで好投の牧瀬投手が突然マウンドに倒れ込んだ。春先に痛めた左膝の靱帯(じんたい)の古傷がうずいたという。控え選手の肩を借りてマウンドを降りる牧瀬投手。母親の百合香さん(46)は「チームの絆はどこよりも固い。絶対勝って、またマウンドに上がれる」と祈るように声援を送り続けた。

 遊撃手の永江恭平主将が緊急登板したが、「野手のフォームのままマウンドに立ってしまっていた。心はできても体の準備が足りなかった」。東洋大姫路打線は、この隙を見逃さなかった。1死三塁から右前に運ばれ先制を許した。

 六回表には永江選手の三塁打などで1死一、三塁。だが、けん制で一、二塁間に一走が挟まれる。それを見て三走の永江選手が飛び出したところを刺され、同点機を逸した。

■点差広がる

 1点差のまま迎えた八回裏。悪い流れを何とか断ち切りたい永江投手だったが、走者をためたところで甘い直球を左越えに痛恨の3点本塁打。

 「絶対に出塁する。そしたら古賀が打ってくれる」。最終回、そう誓ってまず打席に立ったのは、4番の一ノ瀬慎太郎左翼手。好打順だったが、三者凡退でゲームセット。6月の左足首骨折から復活した古賀咲也一塁手は、ネクストサークルで試合終了を見届けた。

 「勝機はあったが、勝負の分かれ目で、うまく選手の力を引き出してあげられなかった」。加藤慶二監督は悔しそうに試合を振り返った。

=2011/08/12付 西日本新聞朝刊=
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