西日本新聞

選手健闘 包む拍手 唐津商、一歩及ばず

2011年08月14日 00:32
3回裏唐津商2死二塁、原田選手の適時打で二走・土井選手が生還し、盛り上がるベンチ
3回裏唐津商2死二塁、原田選手の適時打で二走・土井選手が生還し、盛り上がるベンチ
 一歩及ばず-。第93回全国高校野球選手権大会8日目の13日、県代表の唐津商は、2回戦で作新学院(栃木)と対戦した。唐津商は三回までに2-0とリードしたが、中盤に逆転を許した。選手たちは懸命に追い上げを狙ったが、追加点を取れず2-3で惜敗した。スタンドからは「よく頑張った」と温かい拍手が送られた。

◆幸先よく先制点

 四球と安打で初回から1死一、三塁の大ピンチ。それでもエース北方悠誠投手は動じず、自己最速を更新する時速153キロの直球で相手4番を三振に取るなど、無失点で切り抜けた。父伸一さん(44)は「調子はいい。今日は抑えてくれるはず」と力を込めた。

 好機はその裏に訪れた。1番佐藤大気二塁手が四球で出塁し、2番松本晃遊撃手の併殺崩れで1死一塁。続く3番原田拡三塁手が右翼線に痛烈な三塁打を放ち、幸先よく1点を先制した。三回には2死二塁の場面で再び原田三塁手の打席。ここで中前に安打し、二塁走者の土井琢也中堅手が俊足を生かして一気に生還した。原田三塁手の母、美保さん(48)は「大事なところで打ってくれた。チームのためによく頑張った」と話した。

◆エース打たれる

 好投を続ける北方投手だったが、四回、相手4番の二塁打などで2死三塁の窮地に。北方投手の投球を佐々木健捕手が後ろにそらす間に三塁走者が生還、1点差に詰め寄られた。マネジャーで1年の越智楓さん(15)は「落ち着いて。先輩たちなら大丈夫」と祈るように試合を見詰めた。

 続く五回、死球で出した走者を相手1番の左越え二塁打で返され同点に。さらに2番の安打で逆転を許した。

◆追い上げ実らず

 五、六回と三者凡退に終わったが、選手は諦めなかった。七回には2死から連打で一、二塁。ここで代打、松本陸選手が打席に立ったが、二ゴロに打ち取られてしまった。八回にも好機を演出。左前打で出塁した松本遊撃手が二盗、さらに相手失策の間に三塁に進んだ。だが、5番北方伸生左翼手が右飛に倒れ、同点のチャンスを逸した。

 スタンドの大声援を受け、北方投手も気迫の投球を見せた。八、九回には、安打や盗塁などで2死三塁となったが、動じることなく打者を凡打に打ち取り、1点差を死守した。「絶対に逆転勝ちしましょう。先輩たちのため必死で応援します」と野球部応援団長の渡辺翼さん(16)。

 そして九回裏の攻撃。無死から6番八島裕城右翼手が中前に安打。さらに盗塁を成功させ二塁へ。千載一遇の好機。しかし、打線に火はつかなかった。2人が打ち取られ、2死。スタンドやベンチが祈るような思いで見つめる中、代打・峯健太郎選手が打席へ。フルカウントまで粘ったが、最後は二ゴロに倒れ、力尽きた。野球部OB会の吉田広行会長(65)は「もう少しだった。すごく残念。でも、選手のプレーは素晴らしかった。いい試合だった」と賛辞を贈った。

=2011/08/14付 西日本新聞朝刊=
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