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骨折でスタンド応援・藤本選手 「最高の3年間だった」 悔しさを喜びに

5回裏、幸地竜弥捕手の本塁打に大喜びする藤本舜選手
5回裏、幸地竜弥捕手の本塁打に大喜びする藤本舜選手
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 悔しさは、仲間を応援するエネルギーに変えた。秀岳館の藤本舜選手(3年)=福岡県久留米市出身=は17日、甲子園のアルプス席で声をからした。熊本大会直前に足を骨折してベンチを外れた。「藤本の分まで日本一を目指す」と誓ったチームは広陵(広島)に敗れたが、藤本選手は仲間たちをねぎらい、白球を追った3年間を「最高だった」と振り返った。

 中堅手として2年春から甲子園の土を踏んだ。「守備範囲が広い」と仲間たちの信頼も厚かった。主力として今春の甲子園も4強入り。「夏こそ日本一」と猛練習を続けてきた。

 高校最後の夏を前にした6月の練習試合。送球の体勢に入ったときに力んで着地し、左膝を骨折した。診断は全治3カ月。「夏に間に合わない」。診察室で一人、声を出して泣いた。

 見舞いに訪れた仲間たちには笑顔を見せた。「俺の代わりに打ってくれ」「日本一になれよ」と思いを託した。ベンチ入りする選手たちはそれぞれ、藤本選手のグラブや帽子などを身に着けて試合に臨んでいた。

 この日のアルプス席。藤本選手は、躍動する仲間たちのプレーの一つ一つを目に焼き付けた。幸地竜弥捕手(同)の本塁打、竹輪涼介選手(同)の好捕。2回戦敗退が決まると「日本一になれなかったのは悔しい」と語ったが、全力で戦った選手に「お疲れさま」と伝えた。

 甲子園を去る仲間たちの後ろ姿を見送ると、さまざまな思いが頭を駆け巡った。試合に出る楽しさだけでなく、悔しさを受け止めて現実と向き合うことの苦しさと大切さを知った。最後の夏には、自分の代わりに活躍する選手たちを応援できる喜びにも目覚めた。「最高の3年間だった」。心からそう思えた。

=2017/08/18付 西日本新聞朝刊=

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