ミラクル明豊逆転ならず 最終回6得点 スタンド感動「よくやった」

9回裏無死満塁、代打の三好泰成選手の本塁打で4点をもぎ取り、大歓声を上げて喜ぶスタンド
9回裏無死満塁、代打の三好泰成選手の本塁打で4点をもぎ取り、大歓声を上げて喜ぶスタンド
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 最終回、一気に6点。またも「ミラクル明豊」か。しかし、一歩及ばなかった-。第99回全国高校野球選手権大会で20日、県代表の明豊は初のベスト4入りを懸け、天理(奈良)と激突。2チーム計34安打の打撃戦になり、13-9で敗れた。しかし明豊の選手たちには、天理の応援席からも拍手がわき起こり、球場全体が最後まで諦めない姿をたたえた。

 初回、連続本塁打など打者一巡の猛攻で大量6点を奪われた。その裏、先頭三村鷹人主将(3年)からの4連打などで2点を返す。チアリーディング部キャプテンの佐藤奈菜さん(同)は「明豊の強力打線を生かして」と声を張り上げた。

 二回から登板した溝上勇投手(同)は、走者を出すものの得点は与えない。昨年6月利き腕の右肩を手術し、一時は選手を諦めかけた。母恵美子さん(47)は「今まで頑張ってきたことを出し切って」と息子の勇姿を見守った。

 三回に3点差に詰め寄るが、六回に5失点。応援スタンドは一時、静まりかえった。ただ、野球部の貝塚谷弦太選手(同)はスタンドの静寂を吹き払うように言った。「前の試合みたいに逆転できる」

 「前の試合…」。18日の神村学園(鹿児島)戦。延長十二回、3点差をひっくり返した。スタンドで応援する誰もが、あの大逆転劇が脳裏に焼き付き「必ず逆転できる」と信じた。

 10点差を追う九回。背番号13の三好泰成選手(同)が大会史上初の代打満塁本塁打を放つ。「また逆転できるぞ-」。スタンドは一気にヒートアップ。なおも2死満塁で佐藤祐貴選手(同)が適時打を放ち、2点を加えたが、追い上げはここでついえた。

 ゲームセットのサイレンが鳴り、汗と涙を拭いながら応援スタンドに駆け寄る選手たち。「よくやった!」「お疲れさま」。力を出し切った選手たちに温かい声援が送られた。

=2017/08/21付 西日本新聞朝刊=

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