第80回選抜高校野球 / 西日本スポーツ
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村方 力投実らず 城北0-2完封負け
あと1球で根負けした。0-0で迎えた9回2死。フルカウントから3番鈴木に遊撃内野安打を許すと、4番鹿嶋に右翼の頭上へ運ばれた。痛恨の適時三塁打。「最後は力が入らなかった。スタミナ不足です」。さらに左前打で2失点。村方の10奪三振の力投劇は、最後に悲劇となった。
初回から決め球のスライダーがさえ、三振の山を築いた。5回1死まではノーヒット。だが、打線が呼応しない。5度も二塁に走者を進めながら、あと1本が出なかった。「7、8回くらいから、流れが向こうに行っている気がした」。孤立無援の戦いにスタミナはより奪われ、最速136キロの直球は終盤に120キロ台、鹿嶋に打たれたときは117キロまで球速を落としていた。
昨夏の熊本大会準決勝の八代東戦。2点リードの9回2死に2ストライクから大逆転負けを喫した。敗戦後、グラウンド脇にOBから贈られた「1球魂」という石碑が建てられ、チームの合言葉となった。だが、女神は残酷だった。
試合前日、村方は祖父を亡くしたが、家族の配慮で本人には伝えられなかった。悲報は両親から試合後に知らされた。
末次敬典監督は「村方は後半にバテた。あの1球は失投だが、打った方が上」と肩を落とす。目の前にあるようで、遠かった選抜初白星。エースは祖父にささげるためにも、もう一度「1球魂」を胸に刻み、夏に戻ってくるはずだ。
(松田達也)
=2008/03/23付 西日本スポーツ=

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